「東亜の鎮め -
陸軍記念日を祝ふ歌」 評価★★ 世界列強の軍拡の足音がする
1936
朝日新聞社 編集:星野辰男 指導:陸軍歩兵少佐 松井真二
10分 モノクロ
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日露戦争奉天海戦勝利30年の陸軍記念日(3/10)に作られた「陸軍記念日を祝ふ歌(山田耕作:作曲)」の紹介と歌唱指導を兼ねたような映画。陸軍記
念日を祝ふ歌は戸山軍楽隊の演奏で、背景映像は世界の列強国の軍備状況を写している。従って、当時の世界の軍事状況の一端を垣間見る事が出来、なかなか興
味深いものがある。以下箇条書き。
・各国の軍備紹介をするにあたり、「平和なき世界」と名打ち、「堅き備へは東亜の鎮め」と日本の軍備増強を押し進めようという意図が見えてくる。
・イギリス軍の映像は軍艦が用いられている。きちんと調べていないが戦艦か重巡クラスのようだ。
・ドイツ軍ではドルニエDo23爆撃機と思われる編隊飛行シーンと1号戦車?の車列行進シーンが登場。もちろんドイツ兵も出てくる。
・イタリア軍はドイツ製ユンカース爆撃機?らしき編隊と、L3/33豆戦車が登場する。
・エチオピア軍は兵隊の行進と騎馬隊のみ。
・アメリカ軍はグラマンJ2Fダック偵察機の飛行シーンと複葉機を艦載したレキシントン(初代)級空母と戦艦か重巡クラスの戦闘艦が出てくる。
・中国軍は歩兵のみ。
・ソヴィエト軍はツポレフTB-3(ANT-6)?のような飛行機編隊から降りる空挺部隊のシーンと、赤の広場を行進するT-37水陸両用戦車の車列が出
てくる。
・日本軍は八七式重爆撃機が出てくる。
艦船の方はあまりよく調べていないのですが、世界各国の映像を入手できる時代としては実にレアな映像と言えるでしょう。
興奮度★★★
沈痛度★
爽快度★
感涙度★
(2005/08/02)
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