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戦争映画の一方的評論
 
「五人の斥候兵」 評価★★★★ これが戦前の映画か! 人情派戦争映画
1938 日活 監督:田坂具隆  主演:伊沢一郎ほか 
約78分 モノクロ

(以下ネタバレ含む 注意)
 1938年8月に、第6回ベニス国際映画祭で大衆文化大臣賞を受賞した映画。昭和13年の製作で、戦争賛美や志気鼓舞や軍隊紹介映画 ではなく、きちんとしたストーリー仕立てで人情的な要素を採り入れた作品をこの時期に作れたこと事態に驚きを隠せない。
 1938年の北支戦線が舞台となっている。中国軍との戦いで兵士数が激減した部隊での出来事が物語となっている。
 まず、総攻撃が間近に迫った時期に負傷兵が後送されるにあたり、号泣して残留を希望する兵士の姿を描いている。まだ、戦えるとし、総攻撃(=全滅を意味 する)に参加できず後送される後ろめたさがあらわれつつ、他の兵士からは言葉にはないが、「自分の分まで生きてくれ」という生への執着がドラマとなってい る。
 
 次に部隊長は藤本軍曹を筆頭に遠藤一等兵、長野一等兵、中村上等兵、木口一等兵に、敵陣の偵察を命じる。偵察隊は敵の機関銃陣に発見され、ちりじりに なって逃げる。互いの安否を気遣いながらも部隊を目指し、藤本軍曹以下木口一等兵を除く3人が戻る。しかし、期限をすぎても木口一等兵は戻らない。置いて きてしまった後ろめたさを隠しきれない軍曹以下の兵士。しかし、ついに本部から総攻撃の命令が届く。部隊長はやむなく木口一等兵を戦死と認定する。しか し、木口一等兵は戻ってくるのであった。木口一等兵は仲間がまだ取り残されているのではないかと思い、引き返していたとのこと。5人の斥候兵は互いを救う べく深い絆を持っていたのであった。
 この時期の映画にしては、戦争を題材にした人情ドラマをうまく作り上げている。戦闘シーンそのものは機関銃に撃たれて逃避するシーンくらいだが、なんと 言っても偵察シーンに注目である。ベトナム戦などで米軍の偵察シーンこそは良く目にするが、日本軍のものはあまりお目にかかれない。そういった意味で、役 者が演じているとはいえ、貴重なものと思える。背嚢を背負い、銃剣を低く持ち、前かがみの半腰状態で、5人が列をなして小走りに走るシーンは、日本軍なら ではの姿である。感動した。

 また、出てくる兵士が、決して好戦的ではないということ。勇ましいばかりではなく、人情に溢れ、世間話も極めて庶民的なのである。暗 に厭戦的な雰囲気を 読みとることすらできる映画となっている。そういった意味で、今、見ても十分に現代映画としてリメイクできるのではないかと思わせる作品である。見る機会 があれば是非見て欲しいと思う。
 (2002/11 スカパーチャンネルNECOで録画した ものを視聴)

 興奮度★★
 沈痛度★★★
 爽快度★
 感涙度★★★★

(2002/12/18)
 

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