戦争映画の一方的評論
 
「在りし日の神風特別攻撃隊 評価★  米軍フィルムを主とした記録だが
1953 新東宝 監修:中野五郎
出演:
実写記録
40分 モノクロ


 残念ながら、思いっきり表題負けしている映画。戦後間もない時期であることを差し引いても、映画としても、記録としてもほとんど見るところのない内容。 日本側映像もあるが、その8割は米軍側の記録映像である。公開当時としては、真新しい印象こそあったろうが、その多くは多方面に流用されているような既出 映像なのだ。また、表題が特攻隊となっているにも関わらず、その発足や隊員へのクローズアップという場面は全くなく、ダラダラと時系列に映像を並べただけ という感じ。しかも、解説がかなりいい加減なので、歴史的な流れについても分かりやすいとはいえない。

 唯一楽しめると言えば、日本軍側の実写映像だ。特攻に転用された陸海軍の航空機のシーンで、九九式双軽爆撃機、九九式襲撃機、一式戦闘機(隼)、零戦の 姿が見える。最も興味深かったのは、四式重爆撃機「飛竜」の「ト号」機が写っていること。前後の機銃座風防を密閉して信管を取り付けたタイプで、特攻「富 獄隊」の搭乗機だ。尾翼に第七戦隊と同じ富士に川のマーキングがばっちり写っている。
 
 映像も相当程度が悪い。元のフィルムが悪いのか、映画フィルムの保存状態が悪かったのか。かなり見づらい状態となっている。
 わざわざDVDを買って観るほどのものではない。かといって、テレビでやっていたとしても眠くなるのがオチか。
  
興奮度★
沈痛度★★
爽快度★
感涙度★

(以下 あらすじ ネタバレ一応注意)

 ネタバレするほどの内容はありません。


(2005/03/23)

DVD検索「在りし日の神風特別攻撃隊」を探す(楽天)