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戦争映画の一方的評論
 
最前線」 評価★★☆ 朝鮮戦争で孤立した小隊
MEN IN WAR
1957
アメリカ  監督:アンソニー・マン
出演:ロバート・ライアン、アルド・レイ、ロバート・キースほか
100分 モノクロ

 
 朝鮮戦争における米軍小隊の孤立を厭戦的に描いた作品。朝鮮戦争を題材にした映画としては初期作の方で、ヴァン・ヴァン・プラーグの「終わりなき日」と いう小説を映画化したものである。疲弊し、焦燥した指揮官と兵隊達、見えない敵兵に囲まれた閉塞感と恐怖感が、簡素な構図の中にびっしりと描かれている。 テレビドラマのコンバットのようなイメージが強く、シリアスものというよりは、ヒューマンドラマタッチとなっている。

 ロケ地はアメリカの岩砂漠のような場所で、今ひとつ朝鮮半島らしさはない。登場する敵兵(北朝鮮兵)もごく少量で朝鮮戦争のシリアスさを期待して見たら ハズレであった。予算的にはチープ映画だったのだろう、人的量で恐怖感を与え続けた北朝鮮軍の圧迫感が感じられないのは残念だった。はっきり言って、これ が朝鮮戦争である必然性がなく、イタリア戦線だと言ってもわからなかったかもしれない。
 映画の設定時期は1950年9月6日となっており、場所は洛東江攻防戦である。9月16日には仁川上陸戦が開始され、これに呼応して洛東江反撃が始まる ので、その前段階ということになる。米軍・韓国軍が洛東江を挟んで対峙し、北朝鮮軍の猛攻撃に耐えているといったシチュエーションである。こうした状況は 会話の端々には出てくるが、今ひとつ緊迫感はない。なお、登場する小隊は第2師団インディアンヘッドの第9連隊所属で、途中で合流する敗残兵は第1騎兵師 団の肩章をつけている。このあたりは、概ね史実に近いとも言える。
 
 アクションシーンはやや西部劇調に誇張されたアクションが目立つ。北朝鮮軍が保持する陣地への攻撃シーンは、クライマックスでそれなりの緊迫感があって 良いのだが、どうせなら武器の選択や攻撃計画の全体像がわかるようなシーンにして欲しかった。どうも、とってつけたようなバズーカや手榴弾などの武器選択 に疑問が残るし、兵たちの動きがわかりにくい。登場する兵器は銃器類以外はなしなのもちょっと寂しい。

 主役は小隊長の中尉と途中で合流した一等軍曹の二人と思われるが、どちらも厭戦感を好演しているのだが、役柄の性格付けが今ひとつわからない。さらに、 17名いる部下に至っては特徴付けがかなり薄いので最後まで誰が誰だかわからない。もう少し、朝鮮戦争らしさと個々の心情を表現できていれば良い作品に なったのではないだろうか。

興奮度★★
沈痛度★
★★★
爽快度★★
感涙度★

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(以下 あらすじ ネタバレ注意)

 1950年9月6日、韓国。米第2師団第9 連隊第34中隊第2小隊(レッドドッグス)は洛東江の陣地で孤立した。大隊本部を呼び出そうとするが応答がない。北朝鮮軍に包囲され、ハノンが殺害された ため仕方なく、小隊長のベンソン中尉は友軍が陣を構える465高地まで待避することを決意する。しかし、病人のズウィックリー伍長を抱え、トラックも破壊 されているため、小隊17名は弾薬を背負っての徒歩移動となった。
 途中で、疾走してくる友軍のジープを発見する。ジープには敗走してきた第1騎兵師団の大佐とモンタナー一等軍曹が乗っていたが、ベンソン中尉はジープを 奪取する。大佐は、敵の地雷攻撃で神経をやられており、話すこともできず、モンタナー軍曹が面倒を見ていた。モンタナー軍曹は一刻も早く釜山に向かいたい というが、ベンソン中尉は許さない。
 行軍中にしんがりを務めていたキリアン二等軍曹が敵の偵察兵に殺される。代わりにモンタナー軍曹がしんがりを務め、見事敵兵を仕留める。これには、ベン ソン中尉も認めざるを得なかった。しかし、敵兵の通信で小隊に砲撃が加えられる。この砲撃でテイラー、ヴィラの2名が戦死する。
 さらに進むと先頭を歩いていたルイス一等軍曹が地雷原を発見。気が狂ったルイス軍曹は地雷を踏んで戦死する。そこに一人の北朝鮮兵が投降してきて、ベン ソン中尉は北朝鮮兵を先頭にして地雷原を突破する。
 ついに、465高地に到着するがどうも雰囲気が怪しい。ベンソン中尉は北朝鮮兵に崖を昇らせる。すると、案の定銃撃されて射殺されるが、撃ったのは米兵 だった。ところが、その米兵をモンタナー軍曹が撃ち殺す。咎める中尉だったが、死体をよく見ると米兵に化けた北朝鮮兵だった。465高地も北朝鮮軍に支配 されていたのだ。
 ついに、行き場がなくなった小隊だったが、ベンソン中尉は北朝鮮軍陣地に攻撃を仕掛ける事を決意する。モンタナー軍曹と大佐はジープに残る。無謀とも言 える攻撃で次々に部下が戦死していく。その時、意識が回復した大佐は攻撃に参加する。大佐の猛攻撃で北朝鮮軍銃陣地を撃破するも、ついに大佐も戦死する。 残った敵機銃陣地は一つだが、こちらも生き残ったのはベンソン中尉とモンタナー軍曹だけだった。二人は火炎放射器を持って最後の攻撃に出、ついに465高 地を奪取する。
 後に、もう一人の生き残った軍曹が姿を現し、友軍がやってくる。中尉は大佐が渡しそびれた勲章を死んだ部下に授与するのだった。

(2006/06/26)

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