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かぽんの戦争映画
一方的評論
 
「誇りと情熱 評価★★ ナポレオン占領下のスペイン巨 砲の行方 
THE PRIDE AND THE PASSION
1957 アメリカ 監督:スタンリー・クレイマー
出演:フランク・シナトラ、ソフィア・ローレン、ケイ リー・グラントほか  
132分 カラー
 
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 19世紀のスペインにおけるナポレオン戦争を背景に、ナポレオン軍に対抗すべくスペインの誇る巨砲を回収しに向かう姿を描いたアクション系ヒューマンド ラマ。監督はスタンリー・クレイマーで、戦争映画系では「ケイン号の叛乱(1954)」「ニュルンベルグ裁判(1961)」など人間関係描写を得意とする 監督のようだ。だが、本作ではフランク・シナトラやソフィア・ローレンを起用するなど、美男美女のヒーロー型の傾向が多分にあり、ちょっと毛色の異なった 作風となっている。
 本作の主役はスペイン人ゲリラ隊で、敵対するナポレオン率いるフランス軍に抵抗しようとする。そのスペイン人ゲリラを支援するのはスペインの巨砲を狙う イギリス軍大佐だ。スペイン軍では使いこなせない巨砲をイギリスが獲得しようというのだ。

 本作の見所は何と言っても、映像のスケール感だ。この制作年代にしては登場するエキストラの人数、広大なロケ現場などスケール感の大きさに驚かされる。 ロケ地はスペインだそうだが、山あり谷ありの壮大な地形をいかにも重たそうな巨砲を膨大な人数で運んでいく。その巨砲が川を流されたり、山の斜面を下り落 ちたりと、なかなかの迫力を醸し出している。いわば巨砲アクションとでも言うべきか(笑)。
 また、ナポレオン軍が居城する城の攻略戦で、画面内の手前にある巨砲を発射をすると、遠 方の城壁が土煙をあげて崩れるシーン。タイミングと言い、迫力と言い素晴らしいのだ。特撮なのか、実写なのか、どういう手法を使って撮影したのか気になる ところだ。
 ただ、ストーリーの設定自体にはいささか不可解な点も多く、リアリティには欠ける。極秘裏に巨砲を運搬するのだが、あれだけ大きなものを運んでいながら フランス軍に見つからなかったり、フランス軍が警備する街に簡単に侵入 できてしまうあたりは、ちょっと理解しがたい。この辺りにリアリティを求めていればもっとのめりこめるんだがなあ。
 音響は古いためかやや質が悪い感じ。音楽的には当然のことながらラテン系でマッチしている。

 主役のフランク・シナトラ、ケイリー・グラントらは個性豊かな演技でお見事。イタリア人女優ソ フィア・ローレンもごく初期作でもあり、この当時24歳ということでプロポーションの素晴らしさは目を引く。
 登場する兵器類はナポレオン戦争なので、巨砲と小銃のみ。仕方ないのだが、この辺りもちょっとしょぼい印象に映ったかな。
 
 全般にアクション、ヒューマンドラマともにそこそこ楽しめるのだが、もう少し何か欲しかったなあという思いが残る。映像、役者、ストーリーともにもう少 し評価しても良い気はするのだが、総合評価ということになるとこの程度か。
 なお余談だが、ラストシーンはスペイン人にとっては勇敢ながらも残念な結果に終わるのだが、イギリスは何だかんだ言っても最後にはきちんと巨砲を持って 帰る(笑)。このあたり、アメリカが描く利己的な国、イ ギリス像を垣間見た気がした。

興奮度★★
沈痛度★★★

爽快度★★★
感涙度★

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(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

  19世紀のスペインにナポレオン率いるフランス軍が侵入してくる。スペイン軍はなすすべもなく敗退し、スペインのシンボルとも言える巨砲をまで廃棄して逃 亡する。一方、スペインの民衆のなかにゲリラとしてフランス軍に立ち向かおうとするミゲルの姿があった。ある日、ミゲルのもとにイギリス海軍大佐アンソ ニー(フランク)が訪ねてくる。スペイン軍の司令官と大砲の譲渡の約束をしていたのだった。しかし、大砲は谷底に破壊され放置されたままとなっていた。ミ ゲルはアンソニーの砲術技術の助けを借りて大砲を修理する。早速、イギリスに大砲を運びたいアンソニーだが、ミゲルは人足の貸し出しの条件として、フラン ス軍司令部が占領布陣するスペインのアヴィラの城塞攻撃を先にすると言い出した。アンソニーは不満を持つが、仕方なく従う。この裏にはミゲルの愛人ホワナ (ソフィア)の存在もあった。ホワナはミゲルに恩義を感じながらも次第にアンソニーに惹かれていく。
度重なる巨砲運搬の困難、フランス軍との戦い を重ねながらようやくゲリラたちはアヴィラ城塞に着く。巨砲による城塞破壊を皮切りに、全滅を覚悟で城塞に突っ込むゲリラたち。そして、ミゲルとホワナも また突撃するのだった。

(2004/07/28  2009/4/10加筆修正)