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戦争映画の一方的評論
 
「南太平洋 評価★★☆ 名作ミュージカルの映画版
SOUTH PACIFIC
1958 アメリカ  監督:ジョシュア・ローガン
出演者:ミッツィ・ゲイナー、ロッサ・ブラッツィ、ジョン・カー、ファニタ・ホール
、フランス・ニュイエンほ か
150分 カラー 


 ジェームズ・A・ミッチェナーの原作「南太平洋物語」をもとに大ヒットしたブロードウェイミュージカルの映画化。日本軍と戦うアメリカ海兵隊の駐屯する南太平洋の島で巻き起こる男女の愛の話で、ミュージカルならではの音楽が満載。音楽はリチャー ド・ロジャースとオスカー・ハマースタインで、その音楽は大ヒットした。
  ただ、ミュージカルを映画化するというのは臨場感という点でなかなか難しいのだろう。平坦な画面を見続けていると、実に間延びした印象が強い。加えて、 ミュージカルと同じ曲を全部盛り込もうとしたためか、150分という長編映画になってしまっている。画面の中でフルコーラスをじっと見ているというのはな かなかつらいものがある。そう言う意味で、映画化という観点では失敗に近いのかも知れない。
 だが、さすがロジャース&ハマースタインだけあって、劇中登場の名曲は実に印象的。「魅惑の宵」「女が一番」「春よりも若く」「私に告げて」「ハッ ピー・トーク」「バリ・ハイ」は強烈だ。特に、私は「ハッピー・トーク」と「バリ・ハイ」が耳に残り、見終わった後もしばらくはふと気づくと口ずさんでい たりした(笑)。「バリ・ハイ」は島の女ブラディ・メリーが歌うのだが、その表情と妖しげな曲調がハワイアン。「ハッピー・トーク」もブラディー・メリー が娘と米兵の急接近シーンで歌うのだが、軽快なテンポで聞いたことのないような不思議な雰囲気。曲も良いのだが、映画では娘のリアットの歌に合わせた踊り が気になって仕方なかった。いわゆる手踊りのようなものだが、やる気のないようで妖艶な指や首の動きは妙なストレスを感じた(爆)。ちなみに、この娘役は トンキン人とフランス人のハーフという設定だが、演じたフランス・ニュイエンはフランス人だそうだ。この時、英語がほとんどできず台詞もほとんどない。トンキン人なのにチャイナドレスというのも?だが。
 内容は、海兵隊看護士官の女性と島に住み着いているフランス人紳士、そして海兵隊中尉と島の娘という二組の男女の恋物語だが、設定や結末ともに安直で、 大味でつまらない。もとがミュージカルなので、しっかりとしたストーリーを期待してはいけないのだろうが、映画としてはやはり面白みに欠ける。また、 ミュージカルではどうなのか知らないが、厭戦的雰囲気とともに、本作の根底には人種差別というテーマが隠されている。題材として悪くはないが、現在の価値 観で見るといささか時代を感じさせるものがある。ロケはハワイ、スペイン、マレーシアだそうで、雄大な大海原やゆったりとした時の流れといった雰囲気は良 く出ている。ミュージカルに勝る点と言えばこれぐらいだろうか。
 登場する兵器にはPBYカタリナ飛行艇が登場。飛行シーンのみならず、機体内部の作り込みもある。このほか、F6Fヘルキャット(ノーマーキング)が数機飛行しているシーンも。このあたりも映画ならではの設定だろう。
 娯楽映画として見るには間延びしているが、優雅な気分に浸りたい時、人気のない映画館で半分うたた寝をしながらBGMとして見るには最適の映画化も知れない。なんせ、映画が始まってから3分半は音楽のみで制止画状態。内容が始まるのは6分半後だからね。

興奮度★
沈痛度★★

爽快度★★★
感涙度★

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(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

  日本軍と戦闘状態にある南太平洋のある島に、アメリカ海兵隊情報部員のジョン・ケーブル中尉が飛行艇に乗ってやってくる。中尉は日本軍の情報偵察にやってきたのだ。島の海兵隊はゆったりとした雰囲 気の中、島のトンキン人婦人ブラディ・メリーと商品の取引に興じている。島の向こうには士官のみが渡航を許される謎の楽園バリハイ島があり、下士官達はそ こに行きたがっていた。
 一方、島にはフランスから移住してきた農園主デ・ベックがおり、パーティなどを開いて優雅に暮らしている。ケーブル中尉は日本軍の支配する島に行きたい が、島の地理に詳しい者を求めており、デ・ベックに目をつける。島の司令官や副官のハービソンらが説得するが、デ・ベックはアメリカに対して命をかける理 由がないとそれを断る。そのデ・ベックとアメリカ 海軍の看護士官フォーブッシュ少尉はパーティーを境に急接近し、互いに恋心を抱き始める。
 やることがなくなったケーブル中尉は島の下士官らにけしかけられてバリハイ島に渡る。そこで、ブラディ・メリーの娘リアットに引き合わされ、二人は一目惚れする。ブラディ・メリーは結婚をけしかけるがケーブル中尉は人種の違いから決断することが出来ない。
 フォーブッシュとデ・ベックは結婚を意識するが、デ・ベックにトンキン人妻との間に出来た子供がいることを知る。すでに妻は病死していたが、人種的偏見の意識からフォーブッシュは結婚を拒絶し島を去る。
  結婚を断られたデ・ベックは失意のもと、ケーブル中尉の偵察任務に応じる。日本軍の支配する島での任務は危険極まりないものであったが、その情報のおかげ で米軍は大成果をあげることができる。しかし、任務の最中にケーブル中尉は戦死。デ・ベックも通信が途絶える。デ・ベックが行方不明になったと知った フォーブッシュは、デ・ベックへの愛が本物だと悟る。一方、ブラディ・メリーの娘リアットもケーブル中尉の姿を求めてやってくる。
 そして、デ・ベックの二人の子供の世話をしているフォーブッシュのもとにデ・ベックが帰ってくる。


(2006/12/02)

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