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戦争映画の一方的評論
 
「天皇・皇后と日清戦争 評価★ 淡々とした歴史もの 
1958 新東宝 監督:並木鏡太郎
出演:嵐寛寿郎、高倉みゆきほか  
121分 カラー


 新東宝が製作した天皇3部作のうちの2作目。嵐寛の明治天皇役、高倉みゆきの皇后役が目玉の戦記物なのだが、とにかくだるい。特にこの2作目は日清戦争 を題材にしてはいるが、全編通してほとんど盛り上がるどころか、着目すべきポイントがない。要はノンフィクション戦記物といったところだが、それにしても 時代背景等の考察があるわけでなし、だらだらと時間が過ぎていく。天皇、皇后が登場する場面でのスローなテンポは致し方ないとしても、それの挿入場面と使 い方に工夫がない。
 戦闘シーンは陸軍の城塞攻略戦と、清艦隊と日本艦隊の激突戦があるくらいだ。いずれにしても、海上戦ではミニチュアを使ってドカン、陸上戦でもバタバタ と兵士が倒れてはいくが、何が起こっているのかいまひとつわかりにくいし、話の筋とマッチしていない。
 戦後十数年。天皇は人間となったが、この時代に日本が何を考えていたのか。この映画で時代を写しているとすれば今の私にはほとんど理解できない。また、 監督が何を意図していたのか。それもわからない。時代が変わってしまったのか。それとも、この時代の映画の役割はそんな程度だったのだろうか。
(2004/04/21)

興奮度★★
沈痛度★★
爽快度★
感涙度★

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