「ビスマルク号を撃沈せよ」 評価★★★ 海戦シュミー
レーション
(Sink the Bismarck!)
1959 イギリス 監督:ルイス・ギルバートマイケル・ウインターボ
トム
出演:ケネス・モア、ダナ・ウィンター、カール・モーナーほか
98分 モノクロ
純粋な海戦ものは比較的珍しいのだが、その名作のひとつ。1941年春、ドイツ軍が誇る当時としては世界最強の戦艦「ビスマルク」が
建造された。異常なほどの装甲と巨大な37センチ砲はヨーロッパでは無敵と唱われ、英米の輸送艦は次々と撃沈されていった。英国海軍は、このビスマルクに
手を焼き、なんとか撃沈させようと躍起になる。
主人公はロンドンの地下にある海軍司令部の作戦部長に就任したシェパード大佐。その秘書役に美人士官のアン。ビスマルクが巡洋艦とともにドイツの港を出
港した情報を得たシェパードは英国海軍全艦船を集めてビスマルク撃沈作戦を指揮する。しかし、英国の最大戦艦「フッド」はビスマルクの一発で轟沈させら
れ、他の艦船もやられまくる。しかし、空母艦載機の魚雷攻撃でなんとか損害を与え、ついにはビスマルクを轟沈させることができる。
戦闘シーンは合成が多くいまひとつだが、唯一「フッド」が吹っ飛ぶシーンはびっくり。でも、映像が小さく、わずかなのが残念。迫力にちょっと欠ける。
あと、映画としては、人情ほろりも題材となっている。シェパード大佐は部下にも厳しく、不眠不休を指示する冷血と評されるが、その実、夫人を爆撃でなく
し親密な人を作りたくないという心情が働いていることが判明する。また、息子は爆撃機乗りで行方不明になるなど、心の弱さも露呈する。それをやさしく?カ
バーするのがアン士官。英国映画らしく、ちょっと軽薄なのは、最後に朝食に誘って二人で出かけてしまうあたり。どうしてもこんなシーンは入れなきゃならな
いのかと突っ込みたくなるのでした。
( 2003/03/03)
興奮度★★★
沈痛度★★★
爽快度★★★★
感涙度★
関連図書
原作本「ビスマルク号最後の7日間」C・S・フォレスター
DVD検索「ビスマルク号を撃沈せよ」を探す(楽天)