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かぽんの戦争映画
一方的評論
 
「ズール戦争 評価★★★ 人数対組織の戦い 
ZULU
1963 イギリス 監督:サイ・エンドフィールド
出演:スタンリー・ベイカー、マイケル・ケインほか  
138分 カラー
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 1870年代のイギリス植民地下にあった南アフリカを舞台に、南アフリカ最大のズール族とイギリス軍の戦闘を描いたアクション系戦争映画。アメリカの第 一次大戦映画「西部戦線異常なし(1930)」を念頭において、イギリスで製作された名作戦争映画である。今や古典に近づき つつあるが映像の鮮度は目を見張る。監督の経歴等 からも反戦映画としてあげられており、英雄を作らず戦争のむなしさを強調した映画と評されている。内容は、一応史 実を根拠にしているらしい。

 1963年製作の割には十分立派な作り込みである。映像的にも、音楽的にもしっかりと内容にマッチしており、さすがに名作と唱われるだけのことはあ る。
 ただ、唯一年代を感じさせるのは戦闘シーンの稚拙さ。ローク砦を守るイギリス軍第24連隊第2大隊B中隊 南ウェールズ辺境警備隊のわずか100名に対し、4,000名ものズール族が攻めて来る、人海戦術対組織防衛という緊迫感漂う設定のはずなのだが、銃撃 シーンや格闘シーンが しょぼい。特に、ズール族の主たる武器は槍のため、白兵格闘戦の持つ印象は重要なのだ。優れた格闘演技指導者がいなかったのだろうか、二流の西部劇程度で しかない。
 また、カメラワークもせっかくズール族の人数をかけたスケール感がうまく生かされていない。押し寄せるズール族の圧迫感はそれなりに表現されてはいたの だが、戦闘配置等の場所の位置感がつかめず、戦場の全体像が見えてこないので、臨場感につながって いない。今の技術ならばもっと凄い映像が撮れたであろう。

 本作からは、反戦的なイメージと共に戦争に英雄を作らない、という姿勢が伝わって来る。現地先住民のズール族を極度に卑下したものでもなく、イギリス軍 を過当に英雄視したもので はない。数次にもわたって攻めてくるズール族に、必死の抵抗を続けるイギリス軍兵士たち。誰かがヒーローになるということもなく、彼らはただ屍と化してい くのだ。何のためにこの地で戦い、辺境の地で死んでいくのか、虚しさばかりが募ってくる。ただ、イギリス人ではない日本人の私が見ると、そもそも南アフリ カの植民地政策がおかしいという気がするため、その反戦感に完全には入れ込むことはできなかったのが正直な感想。

 ちなみに、この戦いでイギリス軍の最高武勲ビクトリア勲章を11名もが授与されたそうだ。余談だが、ズール族の女性達のハリのある裸はなかな か圧巻だ(笑)。

興奮度★★★★
沈痛度★★★
爽快度★★
感涙度★

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(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

 1879年、南アフリカ最大の部族ズール族とイギリス軍は戦闘状態にあった。1月 22日に大規模な戦闘があり、イギリス軍1000名余りが全滅した。次 に狙われるのはローク浅瀬にあるローク砦。1月23日、ついにズール族4,000名が押し寄せてきた。砦を守るのは、イギリス軍第24連隊第2大隊B中隊 南ウェールズ辺境警備隊のわずか100名ちょっと。隊長はブロムヘッド中尉だが、たまたま橋の建設に来た工兵隊のチャード中尉が指揮を執ることになる。こ の地に教会を持つ宣教師とその娘は撤退を勧めるが、中尉らは砦の死守を決める。ズール族の武器は槍が主体だが、先の戦いで奪ったライフル銃も持っている。 何次にも渡って押し寄せるズール族。イギリス軍は防壁を作り、組織的なライフル銃撃で応戦する。次々に倒れるズール族兵士。イギリス軍も次第に兵力を失っ ていく。・・・・

  (2004/05/23 2009/2/2修正)