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戦争映画の一方的評論
 
「ゼロファイター大空戦 評価★ こんな隊長いたらいやだな 
1966  東宝 監督:森谷司郎
出演:加山雄三、佐藤充ほか  
92分 カラー

 1966年公開の東宝映画「ゼロファイター大空戦」。もちろん第二次世界大戦の日本のゼロ戦を題材にしたもので、ブーゲンビル島のちっぽけな飛行隊がメ インだ。数少ないゼロ戦で物量に勝る米軍爆撃隊を撃退すべく奮戦するが、次第に味方がやられていく。
 見る前から、主人公が加山雄三扮する零戦戦闘機隊隊長の九段中尉というあたりで鼻持ちならないストーリー展開が予想されるのだが、まあそのとおり、加山 雄三ばかりが格好良く描かれてしまう、今となってはお笑いの言動が随所に。この時代の日本映画にありがちな、あり得ない喜劇的展開が結構みられるのだが、 南方ブーゲンビル島の貧弱な武力で、圧倒的な米軍に立ち向かって全滅していく日本軍の悲壮さは伝わってくる。パイロットしかり、零戦しかり、1人1機が貴 重な敗色濃い中での苦慮が伺われる。 
 円谷さんのミニチュア撮影の空中戦も結構リアルに見え、思ったよりもちゃちくはない。多分、加山雄三が主演でなけ ればもっとシリアスな映画になっただろう駄作だ。とにかく健康そうすぎるし、威張りすぎるし、ちょっと長島一茂が入ったようなアホさ(一茂さんごめん)が 違和感たっぷり。喜劇ならいいんだろうけど。あと、個人的には佐藤充もよくこの手の戦争映画に出てくるが、いまひとつ時代性に合わないと思うぞ。
 シリアスなのか、喜劇なのか、アクションなのかちょっと分類に困る半端映画。
(2004/04/02)

興奮度★★
沈痛度★★
爽快度★★
感涙度★


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