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戦争映画の一方的評論
 

「人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊 評価★★★★ 心に染みる、泣けずにいられるか 
1968 東映 監督:小沢茂弘
出演:鶴田浩二、松方弘樹、伊丹十三、梅宮辰夫ほか  
104分 モノクロ

 
 毎日新聞社編の原作『人間魚雷回天特別攻撃隊員の手記』を映画化した作品。前年東映作品の「あゝ同期の桜」が海軍航空機特攻隊を題 材にしたものに対し、こちらは海軍の特殊潜航艇特攻隊を題材にしたものだ。役者は鶴田浩二、松方弘樹が主役を務めているのは変わらないが、伊丹十三、梅宮 辰っあんが出ている。
 時は、昭和十八年。山口県の徳山港沖の島に特殊潜航艇甲標的基地がある。三島少尉(松方)は、士官学校出であり、この基地に赴任する。同室の大里中尉 (鶴田)は戦局から見て、一人千殺の必死兵器(人間魚雷)の採用を上層部に上奏している。簡単な挙動しか出来ない爆薬を搭載した小型潜航艇である。脱出も 不可能で、出撃は死を意味する兵器だ。三島もこの熱意に動かされともに懇願する。ついに上層部は人間魚雷「〇六兵器(回天)」の採用を決定する。第六艦隊 参謀栗原中佐のもと、志願予備士官、下士官も合流し、厳しい訓練にあけくれる。最初はいがみあう現役士官と、予備仕官だが、訓練中の事故で大里大尉(昇任 済)と予備仕官の吉岡少尉(梅宮)が殉死するのを境に心を通わせていく。そして、昭和19年11月、いよいよウルシー環礁内の敵艦隊への体当たり攻撃「回 天 特別攻撃隊菊水隊」が結成される。出撃の数日前に隊員達に休暇が出る。三島は両親の元へ、故吉岡少尉の遺族のところへ向かう。潮田少尉(伊丹)は新婚の妻 のところへ。肉親のいない下士官は料亭の女将に預けられる。そして、彼等は出撃していく。
 回天のもととなった特殊潜航艇は真珠湾攻撃やシドニー湾攻撃に出撃しているが、さしたる成果をあげることができなかった。これから発展して回天ができあ がったわけだがイ-37.36.47潜水艦の背中に乗って出撃した菊水隊はウルシー環礁内、コッスル水道の敵艦正規空母三、戦艦二の撃沈を記録している。
 映画の前半は、硬派の作りとなっている。大里大尉はもはや体当たり以外活躍の道がないと決起しているし、感化された三島中尉も頑なな士官ぶりを演じてい る。学徒出陣の予備学生の軟弱さに鉄拳制裁を加えるなど、激しさもある。しかし、大里大尉は強行に必死を上奏する反面、その心中は穏やかではないことも伺 える。自分の作る死の道が、さらに多くの死を導くのだということを知っているのだ。
 後半になると一転して切ないメンタル映画へと変貌する。特に、出撃前の帰省のシーンは涙涙だ。実は我が輩は昼休み中に職場のパソコンで見ていたのだが、 昼休み後は顔を上げられないほどであった。三島中尉の家族との夕食シーン。母親に酒を勧めるが断られる。もちろん決死の出撃のことは話すことができない。 「今日だけは受けて下さい。」全てを察知する両親。親のいない下士官の母親がわりとして白い絹のマフラーを探し求める料亭の女将。そして、女将に「明朝の 九時に出撃なので海岸へ来て欲しい」と告げる中佐。もう、たまりましぇん。
 こういった場面は日本人だから感動するのでしょうか。男だからでしょうか。外国人はこのシーンに感動するのでしょうか。少なくとも、ベタベタの演技とは いえ、純粋に感動できる映画をかつての日本映画は作っていたのですね。変に小細工した近年の映画にはいささか食傷ぎみの私には大変ストレートパンチなので した。
 無駄な恋愛シーンもないし、日本語も大変正確で美しい使い方で、大変よろしゅうございました。残念なのは、ラストの突入シーンの演技がいささか臭すぎて 悲壮感がちと伝わりにくかったこと。艦長役がいかんなあ。でも、松方さんの「天皇陛下万歳」はあいかわらず声が裏返っていて最高でした。今ではこんな映画 は作れないんだろうなあ。
(2004/06/04)

興奮度★★
沈痛度★★★★
爽快度★
感涙度★★★★★

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