オンラインDVDレンタル ぽすれん

 
オンラインDVDレンタルなら『TSUTAYA DISCAS』!

かぽんの戦争映画
一方的評論
 


「グリーン・ベレー
 評価 ★★☆ ベトナム戦真っ直中のベトナム戦争映画
THE GREEN BERETS
1968 アメリカ 監督: ジョン・ウェイン
出演:ジョン・ウェイン、デヴィッド・ジャンセン、ジム・ハットンほか  
145分 カラー

DVD検索「グリーン・ベレー」(楽天)
  ベトナム戦争真っ直中に、ジョン・ウェインが主演監督で製作した「戦意昂揚的」映画。ロビン・ムーアのベストセラー小説を映画化したもので、本国アメリカ での反戦運動の最 中にベトナム戦争を肯定的に描いたものとして、ジョン・ウェインのタカ派ぶりがクローズアップされたとか。
 従って、登場するグリーンベレーも南ベトナム軍兵も肯定的・正義的に描かれているし、ベトナムに派遣された反戦記者が現地のベトコンの悪行を知って、次 第に意を翻していく様子を描くなど、ほかの反戦ベ トナム映画とは様子が異なる。とはいえ、ベトナム戦争を扱った映画としては極初期の作品であるし、現役のアメリカ軍の協力を得た撮影は迫力満点だ。

 グリーンベレーはアメリカ陸軍の特殊部隊で、卓越した特殊戦技能を取得した者だけで選抜されるエリート部隊である。士官が着用する緑色のベレー帽からそ の名が由来する。ベトナム戦争には1960年から南ベトナム政府軍の軍事顧問団として参加しており、
ベ トナミゼーション(ベトナム人によるベトナム戦争化)を主たる任務としていたが、次第に長期化、アメリカの本格介入決定とともに実戦に参加することとな る。とはいえ、主な任務は非正規軍の訓練、長距離偵察と特殊任務であり、本作でもそうした活動が主に描かれている。

 本作は、偵察前哨陣地攻防戦と、北ベトナム要人拉致作戦の2本立ての構成となっており、
前 哨陣地A107キャンプ攻防戦部分はアクション性も高く、本物の兵器を用いた戦闘シーンはリアルでなかなか秀逸な出来となっている。 特に、北ベトナム兵がわらわらと人海戦術で陣地に攻め入ってくるあたりは恐怖感を感じる。
 しかし、後半の要人拉致作戦は三流アクション映画にあるようなフィクションものであり、大佐自らが小隊を指揮して前線に行ってしまったり、味方の死体を 平然 と置き去りにしてくるなど、設定も内容も面白みがなく駄作の部類。グリーンベレーの真骨頂という意味もあったのだろうが、正直言っておまけにしか見えず、 前哨陣地攻防戦にだけ絞っておけば良い作品であっただろう。

 登場する兵器に関してはベトナム戦争真っ最中であり、現役兵器が多数登場する。主人公のグリンベレー大佐がベトナムに乗ってきたのはC130ハーキュ リーズ輸送機。ガンシップ仕様のAC-47輸送機や基地に駐機しているデハビランドカナダDHC-4カリブー(C-7)の姿も見える。これらは米空軍が採 用した機体と思われる。また、陣地支援爆撃の際には
対地攻撃用に改造 されたC-119フライ ングボックスカーが登場する。ヘリではイロコイ(ヒューイ)が多数登場するのは当然だが、H-47チヌークの活動も写っている。
 圧巻なのは、気球に繋がれた拉致した将軍を輸送機がひっかけて回収するシーン。スカイフック方というものらしいが、あんな方法で本当に大丈夫なのかと心 配してしまう。
 撮影はアメリカで行われているが、ベトナムの村のセットはそれなりに凝っている。このセットは後に米軍のベトナム戦訓練用として利用されたとか。

 全体に映画としては駄作の部類に入ってしまうが、ベトナム戦争持にベトナム戦争を真っ向から捉えた映画であることは評価に値するだろう。どうせ、戦意昂 揚ならもっと派手 にベトコンを悪者にしたほうが映画としては面白かったかも知れない。

興奮度★★★
沈痛度★★★
爽快度★★
感涙度★


映画見るなら ⇒スカパー!初期費用無料
オンラインDVDレンタルなら『TSUTAYA DISCAS』!
古本市場】激安古本・CD・DVD・ゲームソフト販売買取
新刊書籍・雑誌・DVDジェイブック
新品DVD・家電
い〜でじ!! 

(以下ネタバレ注意 反転でご覧下さい)
 
 ノースカロライナ州フォー ト・ブラッグ特殊部隊訓練キャンプ。グリーンベ レー部隊のフランク大佐は、ベトナム戦争に後続のグリーンベレーを投入する任務を負った。その中には兵器係から志願したプロボ軍曹、調達がうまいピーター ソンらもいた。フランク大佐の部隊は南ベトナムダナンに降り立った。すぐさま、ベトコンに対する拠点の一つであるA107キャンプ(別名29サボイ)の支 援に向かうこととなった。
 折しも、アメリカのベトナム戦争参戦に反対する記者ベックワース記者も到着し、フランク大佐の2個中隊と共にキャンプに向かうのだった。
 キャンプは毎夜ベトコンの砲撃にさらされ、南ベトナム軍ニム大尉の斥候隊も毎回死者を出していた。フランク大佐はすぐにキャンプの防衛力増強を指示す る。調達係のピーターソンと海軍建設隊の活躍でなんとかキャンプは体裁を整える。しかし、ある夜の砲撃で帰国間近の前任の中隊長が戦死する。砲撃が正確な のはニム大尉の南ベトナム軍兵士の中にベトコンが紛れているからだった。見つけ出したベトコンへの拷問にベックワーク記者は異論を唱える。
 あるとき、米軍の医療を求めてやってきた山地民族がベトコンの虐殺を受けた。女子供まで容赦しないやり方に、さすがにベックワーク記者もベトナム戦争反 対の意義に迷いが出てくる。
 いよいよ、キャンプにベトコンの大攻勢がかかった。ダナンに戻っていた大佐はすぐさまヘリで駆けつけるが、逆に撃墜されてしまう。航空支援のC119ガ ンシップの対地射撃とB中隊の応援が駆けつけるが、一時キャンプはベトコンに占領されてしまう。再占領を果たしたとき、基地には死体の山ができていた。あ のプロボ軍曹も戦死した。

 フランク大佐は南ベトナム軍カイ大佐とともに、ベトコンのファン・ソンチ将軍の拉致作戦を行うこととなった。手引き役はカイ大佐の弟嫁でファン将軍が惚 れる美女だ。フランク大佐らはファン将軍の拠点に忍び寄り、美女と情事中の将軍を拿捕する。退却の途中、何人もの部下が戦死する。その中にピーターソンも いた。将軍は輸送機で空中回収された。基地に戻ったフランク大佐らだが、そこには戻ってこないピーターソンの姿を探す、彼になついたベトナム人の子供の姿 であった。

 

(2005/03/08  2009/1/6修正)