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かぽんの戦争映画
一方的評論
 
「戦争のはらわた 」 評価★★★★★ 名作でファンも 多い、ドイツ軍マニア映画
cross of iron
 1977 英独 監督:サム・ペキ ンパー 出演:ジェームズ・コバーン、マクシミリアン・シェル、ジェームズ・メイスンペキンパー 
133分 カラー
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  第二次世界大戦の東部戦線で、ソヴィエト軍の猛反撃を受け後退するドイツ軍における下士官と士官の確執と戦争の狂気を描いた、知る人ぞ知る傑作戦争映画。 海外はもとより国内でも高い評価を受け、いくつものマニアHPを持つ映画でもある。戦時における人間の欲と執着、そして人情を余すことなくストレートに表 現し、主役のコバーンの独特な演技とあいまって、衝撃的なインパクトを与える。さらに、生々しい戦闘シーンでスローモーション映像を起用することで、より 迫る来る迫力を醸し出している。

 舞台は1943年頃の東部戦線でクリミア半島付近の森林地帯である。ドイツ軍の電撃的なソヴィエト侵攻の後、次第に形勢を立 て直してきたソヴィエト軍にドイツ軍が苦戦している最中である。冬の装備や弾薬食料調達が遅れ、ドイツ軍は後退を余儀なくされるのである。そうした混乱期 の中、さまざまなドラマが繰り広げられる。

  本作では、ドイツ軍の勲章目当ての貴族出身士官シュトランスキー大尉と、前線の戦場で戦う下士官シュタイナー伍長の確執と駆 け引きがメインテーマとなる。ここには悪玉と善玉が明確に描かれ、勧善懲悪的な展開があるのだが、しかし本作ではこれが単なる勧善懲悪では終わらないとこ ろに魅力がある。本作の最大に見せ場は、ラストシーンのシュタイナー曹長(途中で昇格)の高笑いだろう。この高笑いが表わす意味の深さと、効果的な用いら れ方は実にインパクトが強い。単なる勧善懲悪的復讐よりも、戦時の鬱屈とした閉塞感を解放するためには、本作のような展開の方が見る側の溜飲を下げる結果 となるのだろう。ここには悲壮感とともに何ともいえない爽快感が漂っているのだ。これが本作の魅力でもある。 
 また、戦闘シーンや戦場シーンの秀逸さも特筆できるだろう。最前線で迫り来るソヴィエト軍兵士の人海戦術や砲弾 の雨、戦車などの緊迫感は手に汗握る。さらに、ソヴィエトの少年兵やソヴィエト軍女性兵士の入浴シーンも、激しい戦闘シーンの中で、ちょっとしたスパイスを効果的に与えている。

 邦題の「戦争のはらわた」とはなんともひどい題だと思っていたが、本作を視聴し終わると、なんとなく納得できるような気がする。戦争のはらわたとは・・・。人々は戦争に翻弄されているようであっても、戦争をしているのはやはり人間であるのだということを認識させられる。

 ロケ地はユーゴスラビアで、当時のユーゴスラビアはこうした映画ロケに積極的に協力している。そのため、ユーゴスラビア軍の 保有する旧銃器類が多用され、かなり第二次世界大戦当時に沿った雰囲気を出している。戦車類ではユーゴ軍所有のT34-85戦車が多数稼動しており、これ もまたリアルな印象を与える。 


 戦争映画系としては、ドキュメント性よりもストーリー性の高い部類に入る。良く練られたシナリオに、やはりコバーンの独特な演技力が非常に良くマッチし たと言えるだろう。ただ、内容が若干隠喩的な所があるため、一般に理解しやすいタイプの「プライベート・ライアン」などのように万人に受け入れられるもの ではないかもしれない。だがその分、いわゆるマニア的には非常に高い評価を受けている名作でもあるのだ。

興奮度★★★★
沈痛度★★★★★
爽快度★★
感涙度★★★★

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(以下あらすじ ネタバ レ注意 反転でご覧下さい)
 まだ、雪深いソヴィエト領内のクリミア半島東隣のタマン半島クバン橋頭堡。その森 林地帯でソヴィエト軍の反撃に会い、ドイツ軍が撤退をよぎなくさ れている状況である。
 主人公はもとは士官で上官との確執で降格させられたシュタイナー伍長(コバーン)。極めて優秀な戦闘能力を持つスタイナーは部下や連隊長ブラント大佐に も一目置かれている。しかし、そこに鉄十字章を欲する貴族的なプロイセン人のシュトランスキー大尉が中隊長(大隊長?)として赴任してくる。当然の事なが ら両者は激しく対立する。シュトランスキーはシュタイナーの小隊を前線に置き去りにして撤退。しかも、シュタイナーの指揮でなんとか追いついた小隊に銃撃 を加える。
 ばたばたと倒れる小隊の部下。怒りに満ちたシュタイナーは、シュトランスキーの副官を射殺し、そしてシュトランスキーのもとへ。彼を射殺するかと思いき や。。。

(2003/01/25 ・2010/11/15加筆修正)