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かぽんの戦争映画
一方的評論
 

特 命作戦K− 27/細菌兵器を阻止せよ!  評価★★★ 韓国版香港戦争アクション? 
THE REVELATIONS OF MARINE CORPS
1994 韓国 監督:イ・ビョンジュ
出演:ユ・ヨングク、キム・ヨンイル、キム・ジョユンほか  
101分 カラー

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 朝鮮戦争(1952年)を舞台に、北朝鮮軍との戦いで壊滅的打撃を受けた韓国軍海兵隊中隊の生き残りが特命を受けて北朝鮮陣内に乗り 込む、というミリタリーアクション。副題ににもあるように北朝鮮が細菌兵器の使用を目論んでおり、細菌兵器工場を破壊するために決死の潜入を図るという フィクションだ。韓国国防省や海兵隊の全面協力を得て制作されたらしい。

 正直、期待もしていなかったのだが、結構はまってしまった(笑)。韓国映画と言えば、感情をストレートに表現したり、極度に善人的や感傷的だったり、英 雄的ネガティブエンディング(暗い・バッドエンド)というパターンが多く、私(日本人)的にはちょっと「痛い」映画が多い。本作もご多分に漏れずそういう 傾向はあるのだが、それ以上に香港カンフー映画的な「ドタバタ」的なノリがあって 楽しめた。日本映画で言えば「フランキー・プーチャン」ものに近いが、それほど喜劇ではなくて、香港映画的なぶきっちょな真面目さが可笑しかったり、恥ず かしいくらいストレー トなギャグが良い味なのだ。

 ストーリーやアクションそのものはB級映画レベル。特命部隊に死刑囚を用いるあたりは「シルミド」事件を意識したような気もするが、全体にシリアス感も ないしリアル感にも乏しい。戦闘シーンはかなりお粗末だし、物語の展開もお手軽感が強い。そういう意味で、真面目な戦争映画として見たら、残念な結果に なってしまう。
 だが、ドタバタアクションとして見れば結構面白いのだ。激戦の生き残り兵が死刑囚を再訓練する場面では、笑えるシーンが続出。小太りキャラやおとぼけ キャラなどは香港カンフー映画的なノリで、テンポの良さと時折見せるもの悲しさのコントラストが引きつける。この辺り、日本映画にはない魅力の一つだとも 言えよう。
 欲を言えば、韓国的な暗さの部分をもっと排除して、思い切りドタバタにしてくれたほうが面白かったかもしれない。

 戦闘シーンはそこそこあるが、兵器らしい兵器はほとんど出てこない。哨戒艇とヘリが少し出て来るのみ。海兵隊協力とはいうもののお金はあんまりかかって ないでしょう。


興奮度★★★
沈痛度★★★
爽快度★★
感涙度★★


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(以下あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

 朝鮮戦争時(1952)、北朝鮮軍の攻撃により36高地の韓国軍海兵隊の1個中隊は 全滅の危機に陥る。中隊長(少佐)は味方の死を覚悟して、自陣地への砲撃を要請する。守備は成功するが、多くの部下を失ってしまう。
 司令部に戻った少佐に新たな特命作戦の指示が下る。アメリカのCIAの情報により、北朝鮮が細菌兵器工場を稼働させているというのだ。特命作戦は、北朝 鮮の細菌兵器開発を止めるべく、海上から北朝鮮に潜入し、北朝鮮内の秘密工場を現地のゲリラと共同して爆破するというものだ。少佐が隊長となり、元中隊兵 士8名と死刑囚の爆破専門家コン・パンシク、金庫破りの名人イ・ビョンユンが加わる。
 特殊任務の厳しい再訓練を経て北朝鮮に乗り込み、特殊部隊は化学工場の爆破に成功す るが、北朝鮮軍の追撃を受け、部隊とゲリラはコン・パンシクを除いて皆戦死してしまう。


(2004/05/10、2009/01/09修正)