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かぽんの戦争映画
一方的評論
 

ユ リョン  評価★☆ 韓国軍の原潜!? 敵は日本にあり・・・ 
PHANTOM THE SUBMARINE
1999 韓国 監督:ミン・ビョンチョン
出演:チェ・ミンス、チョン・ウソン、ソル・ギョングほか  
103分 カラー

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 韓国が核兵器と原子力潜水艦を持ったと仮定した架空戦記もののアクションサスペンス。韓国の原潜「幽霊(ユリョン)」が日本の自衛隊に向かって攻撃を仕 掛けようとする緊迫の顛末を描いている。韓国版アカデミー賞で6部門受賞という、韓国では評判の作品らしい。
 だが、正直言って映像や役者の演技はともかく、ストーリー自体は日本人にとって最悪。韓国人受けしかしないような閉鎖的、内向的、自己満足的ストーリー には辟易だ。しかも、韓国映画特有の後味のひどく悪い英雄観で締められる典型例だ。まあ、とにかく日本人にとっては、いくら仮想の物語だと言っても、ぼろ くそに言われたあげく、韓国軍に攻め込まれるんじゃあ洒落にならない。

 そのストーリーの基本的構成は、かわぐちかいじ氏の某漫画に似ているような、某アメリカ原潜映画をパクッたような感じ。まあ、元になる作品が良作なの で、それを真似たようなものなんだから面白くないわけがない。普通に作り上げてさえいれば、たとえ仮想敵が日本であってもそんなに低い評価にはならなかっ たはずだ。
 しかし、何と言っても日本に対する憎悪、嫌悪の怨念が作品中にはひしひしと詰まっている。常に登場人物の会話の中で、「日米憎し。対日報復」的な台詞が 出てくる。原潜内部では強硬派と穏健派の抗争が起こっているのだが、「核兵器をぶっ込んで建国5000年来(笑)の怨念を晴らすべし」という対日強硬派、 「核では何も生み出さない。だが日本には負けないから温情で日本を救ってやるよ」という穏健派のどちらにしても日本を敵視している点は変わらない。
 時に金大中政権となり太陽政策に移行しようとする韓国情勢を鑑みれば、対日外交政策の硬化を反映した前衛的な作品だったのだとも言えよう。歴史教育の捏 造もしかり、建国5,000年の歴史にもあきれかえるが、日本を属国弟国として位置づける韓国史観が全面に出ているのだ。敵は日本にありということをア ピールすることで、対北政策の宥和を図ろうとする意図が見えてくる。
 とはいえ、我が日本にとっては関係のない話しであり、とにかく不愉快千万な内容なのである。

 さて、本作のオリジナル性の高い箇所としては、原潜「幽霊」の乗組員全員が過去を消された者ばかりという設定だろう。主人公の良識派の少佐も上官(艦 長)を射殺した罪で死刑執行を受けた身だ。 従って皆名前がなく艦長は000、副官は202、主人公は431などと番号で呼び合うのはなかなか奇抜で面白い。潜水艦内部での抗争シーンやアクション は、かなり緊迫しており、手に汗握る。この部分だけならば韓国映画らしい高い緊張感として評価できる。
 問題点としては、自衛隊潜水艦との戦闘シーンがちょっとお粗末なCGで、リアル感に欠けるのが残念。また、誰もが嫌悪感を抱いたと思われる生きたまま料 理長の腹をかっさばくシーン。いかにも半島的残酷性の典型例なのだが、日本人にとってはあまりに衝撃的すぎるだろう。さらに、後味の悪い結末。これも韓国 映画お得意の悲劇ヒーロー型顛末なのだが、どうしても私は馴染めない。単なる悲劇で終わるならともかく、胸張っちゃってる悲劇っていうのは・・・・美徳 じゃない。

 まあ、とにかく不愉快になった作品だったので、低評価。とはいえ、サスペンス的展開の内容自体には結構引き込まれたので、実は楽しんでいたりして (汗)。不愉快さを除外すれば星2.5から3つといったところかな。

興奮度★★★
沈痛度★★★★
爽快度★
感涙度★

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(あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

 韓国通常潜水艦チャン・ボゴでおかしくなった艦長を射殺した罪で死刑宣告され たイ・チャンス少佐は、処刑の後に目を覚ますと、ある海軍の秘密基地にいた。
 基地にはソ連から譲り受けた極秘の原子力潜水艦幽霊(ユリョン)があり、少佐はそこの乗員となったのだ。だが、そこの乗員は艦長以下全てが死刑宣告され たものばかりで、記録上は死んだこととなり、全員が000,202など番号で呼ばれていた。少佐は431を与えられる。

 日本は沖縄に秘密の原潜基地を設けており、韓国はそれに反抗すべく極秘任務 「ユリョン」としてユリョンを出港させる。日本領海に接近したとき、副長(202)中佐を筆頭とする複数の乗員が反乱を起こす。日本に対して核兵器の先制 攻撃を仕掛けようと言うのだ。日本は嫌いだが核兵器攻撃はできないとする穏健派の艦長と強硬派の副長らは艦内で激しい抗争を繰り広げ、艦長(000)は死 亡する。艦内で実権を握った副長らは日本の海上自衛隊の潜水艦を攻撃撃沈し、核ミサイルの発射を試みようとする。穏健派で良識のある料理長はミサイルの鍵 を飲み込んで隠す。しかし、副長はその腹をかっさばいて取り出す。同じく穏健派の少佐(431)はなんとか核ミサイル攻撃を阻止しようと副長らを倒し、艦 を自爆させるのだった。

  (2004/05/10、2009/01/09修正)