戦争映画の一方的評論
 
「エージェント・レッド 評価★★ 最悪の細菌兵器攻撃を阻止 
AGENT RED
2000 アメリカ・カナダ 監督:ダミアン・リー
出演:ドルフ・ラングレン、アレクサンダー・グズネツォフほか  
98分 カラー

 最悪の細菌兵器の護送中にテロリストに潜水艦を乗っ取られ、それを奪取するという極めてオーソドックスなアクション娯楽映画だ。背景となる時代設定や政 治設定にはほとんど意味がなく、唯一の楽しみのアクションも突っ込みどころ満載で今ひとつ。唯一の救いは若干の現役兵器が登場すること。、シリアスものを 好む私としては、特に採点が厳しくなるのだ。

 (以下ネタバレ注意)
 米海兵隊のヘンドリック大尉(=マット)は、特殊任務をこなすエキスパート。マットの率いる特殊部隊は、裏切り者の「反政府軍?」からステルス戦闘機を 奪い取る秘密作戦を行う。敵基地に潜入して爆破し、マットはステルス戦闘機を操縦して脱出する。(・・・・・・冒頭から意味不明。特殊部隊員の顔の迷彩が すごく変だし、ステルスを持っている反政府軍?アメリカ国内?にそんな組織があるのかい。海兵隊員マットはステルスも操縦できちゃうのね。)
 と、この前ふりのシーンが何の意味だったのか全くわからないまま、全く関係のない本題に入っていく。
 将軍に呼び出されたマットは、細菌兵器(レッド)の護送任務を命令される。細菌兵器をテロリストが狙っているのだ。この細菌兵器は、もとは50年前にア メリカ軍が偶然発見した物で、その後旧ソ連が盗み出して細菌兵器にしたものの、実験でひとつの村が抹殺されるなどあまりに危険なため、ロシアがアメリカに 返還を申し出たのだ。(・・・・・・・返還??。そんなもん自国で処理すればいいんでは?。)返還は、黒海に面したロシア海軍基地から米海軍の原潜で移送 することとなっている。
 マットは、細菌の専門家ベイカー中尉から、この細菌レッドは極めて危険で3分で発病、12分で死亡、致死率100%であることの説明を受け、3日間の効 力を持つワクチンの接種を受ける。(・・・・・って、ワクチンあるなら全然危険じゃないじゃない!(人間に使うのは初めてだとは言っているけどさ)。)さ らに、将軍からNASA開発の衛星送信機を受け取る(・・・・・ただし、いかにも訳有りそうに受領するけど、後で何の役にもたっていないのよ。)

 マットは黒海に向かうが、原潜に同乗する細菌学者はクリスチャン大尉(=リンダ)。実は彼女はマットの元恋人だった。気が利かないマットに愛想をつかし て婚約指輪を返還していたのだった。(・・・・そうくるか。)
 テロリストの集団(新生)は、かつてソ連の細菌レッドの実験で親兄弟を殺された遺族達であった。レッドを発見したアメリカ、村を見殺しにしたソ連に報復 するために、レッドを盗み出し、レッドを搭載したミサイルでモスクワとニューヨークを攻撃しようという腹である。手始めにソ連軍艦船を爆破する。ロシア側 の責任者はミノウスキー将軍で、部下の大佐がソッカ将軍に呼び出され、テロリストの爆破事件の責任を叱責する。(・・・・・・このあたりの人間関係と、こ の叱責は映画と何の関係があるのかさっぱり不明。結構編集でカットしちゃってるんじゃないかな)。テロリストのナディア(女)はミノウスキー将軍と体の関 係を持ち、殺害のうえレッドの「搬入司令書」を入手する。これで、米海軍原潜に潜入する足がかりができたのだ。

 第6艦隊の空母「トーマス・ジェファーソン(映像は空母ニミッツCVN-68を使用している)」は原潜「ニューオーリンズ」の護衛を引き受けており、洋 上で待機している。原潜にマットとリンダも乗船し、細菌レッドも乗員に化けたテロリストが搬入した。出航後まもなく、テロリストは艦内で細菌レッドを撒 く。ガスマスクをしていない原潜乗員は皆死亡した。テロリストに捕縛されガスマスクをしていたリンダと、ワクチンの接種をしていたマットだけは生き残っ た。艦内にはテロリストの集団と2人だけとなった。(・・・・・・超危険なレッドってガスマスクだけで防げちゃうんだ)。艦はいったん浮上して換気。 (・・・・・超危険なのに換気で済んじゃうんだ。しかも、会話中でレッドは空気感染し、大気中では6時間生存するそうだ。)
 テロリストの攻撃を阻止するため、2人は戦う。マットは2丁拳銃で撃ちまくる。次々に倒されるテロリスト。一方、空母では、ニューオーリンズからの応答 が途絶えたため乗っ取られたと判断、大統領からはニューオーリンズ撃沈の命令が届く。まずは対潜戦闘機の攻撃をかける。(・・・・ここで登場する飛行機は ダッソーラファル。仏軍マーク付き。いつの間に仏軍と連携とっていたの?)しかし、テロリストが発射した対空ミサイルで撃墜される。続いて、他の米海軍潜 水艦「インデイアナ」が魚雷攻撃する。それを回避したテロリストは魚雷で逆襲しインディアナを撃沈する。(・・・少ないテロリストでそこまで繰艦できるの かあ)。さらに対潜ミサイル搭載機がニューオーリンズに襲いかかる。映像では第151戦闘攻撃隊(VFA-151)マークのF/A-18ホーネット、第 323全天候型戦闘攻撃隊(VMFA-323)マークのF/A-18Cが発艦していく。が、次の飛行シーンでは何故かF-16ファイティングファルコンに 変わっている。
 艦内では、女テロリストとリンダ、テロリスト首謀者とマットのタイマンとなっている。女テロリストはついに持っていたレッドの瓶を割ってしまい、自ら感 染して死亡。首謀者の方もやはりレッドの瓶が割れて感染。リンダとマットはワクチンのおかげで大丈夫。ついに艦のテロリストは一掃された。すぐさま、空母 に連絡し攻撃を中止させる。救助まで72時間。2人はいちゃいちゃ始めるのだった。

 とにかく、ストーリーにしても突っ込みどころがありずぎて笑える。あと、気になるのは登場人物や台詞に意味のない場面がいくつかあること。編集で大幅 カットされたのかと思わせるほど変。主人公のアクションもそんなに格好良いとは思わない。リンダ役もスタイルはいいものの顔つきは濃すぎるな。好みじゃな い!ついでに言うと、テロリストの言い分の方が正論に見えた。テロリストの言うことに全く耳を貸さずにバコバコ殺しまくるマットはやっぱりおかしいぞ。

 オープニングの場面で、ストーリーとは全然関係ないが、米海軍のミサイル巡洋艦CG54,CG48、ミサイルフリゲート艦FFG12,FFG19らしき もの、そして戦艦ニュージャージー BB62の上空からの映像が映る。ニュージャージーはすでに退役してニュージャージーで係留公開されているらしいので、その基地の映像だろう。登場する戦 闘機隊VFA-151,VMFA-323はCVW-2の所属でVFA-151は空母コンステレーション(CV64)の搭載隊。空母の映像ニミッツ(CVN -68)とは全く別に撮影されたことが分かる。特に、軍関係の映像は既存のフィルムも含め相当切り張りで構成されていると思われる。

(2004/10/07)

興奮度★★
沈痛度★
爽快度★★
感涙度★

 
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