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戦争映画の一方的評論
 
「英雄の条件 評価★★★★★ 引き込まれる海兵隊魂 
RULES OF ENGAGEMENT
2000 アメリカ 監督:ウイリアム・フリードキン
出演:トミー・リー・ジョーンズ(ホッジス大佐)、サミュエル・ジャクソン(チルダース大佐)ほか 
130分 カラー

 
(以下 ネタバレ含む 注意)
 いやあ、いい映画でした。かなり引き込まれましたね。ちょっと長めの映画ですが、決して間延びしておらず最後までずっと緊張感を保てました。
 この映画は1990年代頃の中東イエメンで、米国大使館に向けて民衆がデモを行い、米大使の救出のためチルダース大佐以下の海兵隊員がヘリで急行する が、民衆の中に狙撃兵と銃を乱射するものがあり、海兵隊員3名が死亡する。大佐は民衆の中にも銃を撃つものがいることを確認し民衆に発砲を命令し、婦女子 を含む83名が死亡する。この事件を重く見た米政府(国家安全保障局)の補佐官は責任を大佐一人に押しつけて国の責任を回避しようと、大佐を軍事法廷にか ける。罪は攪乱罪、越権行為罪、殺人罪だ。大佐の弁護にはベトナム戦争時の戦友で今は軍の弁護士をするホッジス大佐。ホッジスは勝ち目がないことを知りつ つも、ベトナム時代に命を助けられた恩義で引き受ける。政府の補佐官は証拠となる監視カメラテープを隠滅。検事もオックスフォードでの敏腕少佐だ。陪審員 も実戦経験のないものばかり。極めて不利な中、判決がでる。。。

 とにかく、政府も、言いくるめられた大使も、大佐を悪玉にしようとする実戦経験のない軍裁判関係者たちにいらだちと怒りを覚える。いらいらするのだが、 ホッジスはなかなか証拠を得られない上、なんだかのんびりしている。法廷での反論も基本的に海兵隊精神とか、チルダースが得た数々の勲章(海軍十字章な ど)の意味を説く程度だ。果たしてがちがちの軍規に縛られた連中を納得させられるのか。はらはらしっぱなしだ。

 加えて、ベトナム戦争時代に捕虜を殺害した件で、元北ベトナム軍大佐が召喚される始末。「武器を持たない通信兵を殺したか」「イエス」。チルダースは、 ホッジス小隊が全滅するのを止めるために脅しで通信兵を殺したのだ。ホッジスは反論する。「あなたは逆の立場だったら、味方を助けるため同じように捕虜を 殺しますか?」「。。。イエス」

 結末はここではあえて書かないが、海兵隊の名誉は海兵隊員が一番理解しているし、信頼しているということが証明される。実戦での友情が永遠だということ もこれを通してよくわかる。というよりも実戦で戦った者通しにしかわからない何かがあるということだろう。

 最後のシーンで北ベトナム軍大佐がチルダースに敬礼をするところ。涙しました。実戦を通してしか共通理解できない勇気と敬意がそこにはある。んーいい映 画でした。
 トミー・リー・ジョーンズはメン・イン・ブラックでも主演を張っていますね。

追記:この映画日本人の間では、判決が気にくわないとか、人殺しておいてとか結構評判悪かったりしますね。これは、アメリカの社会制度や徴兵制度を知らな いと理解できないかもしれませんね。例えば、日本人では「私は一生の間に一人も人を殺さなかった。だから偉い」と評価しますね。しかし、アメリカ人(軍 兵)の場合は「私は一生の間に5人の命を救った。そのかわり100人を殺した」と評価するのですね。アメリカは自称「世界の警察」ですから、悪玉に殺され ようとしている人々(民衆や国民)の命を救うためには悪玉(犯人)を殺すことも厭わないわけです。このあたりは現代日本人には経験がないので理解できない ので しょう。
 また、アメリカは徴兵制です。いやでも兵隊になり、命令によっては人を殺すこともあるのです。その反面、殺される危険性もあるわけで、銃で撃つ相手が殺 すに値する相手かどうかなどをいちいち見極め躊躇していたら仲間が殺される可能性が高くなり、結局のところお互いの命は戦友同士で守っていかなければなら ないという暗黙の規律が発生するのです。ですから、命令が正しいか、人道的かとかいったことは自分たちの命の存続には関係ないのであって、命を守るために 何をすべきか(敵を撃つ)を優先することになるのです。そうなると、戦った結果が正しかったと言うことは結局のところ誰にもわからないのであって、戦友同 士だけが共有できる連帯感と信頼だけが正当性のよりどころとなるのです。
 この映画では、そういった正当性を強調しているのであって、本当に人道的にどうであったかということは二の次なのですね。これが否定されれば、軍そのも のの存在が否定されることになるのです。今の日本は平和ぼけですが、もし緊張状態になったときに、あなたは我先に逃げ出しますか、それとも自分の命を省み ず救助活動に徹しますかという選択と相通じるのではないでしょうか。これが理解できない人は、パニックに陥ること必至です。

 (2004/03/30)

興奮度★★★★
沈痛度★★★★
爽快度★★★★★
感涙度★★★★


 

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