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戦争映画の一方的評論
 
「サハラに舞う羽 評価★★★★ 日本人にも理解できる秀作 
THE FOUR FEATHERS
2002 アメリカ・イギリス 監督:シェカール・カプール
出演:
ヒース・レジャー、ケイ ト・ハドソンほ か  
132分 カラー


 昨年(2003)夏頃劇場公開していたものですが、2002年アメリカ・イギリス合作の19世紀 末のアフリカ植民地戦争を描いた、英国古典文学の傑作を映画化したも のです。すでに何度も映画化されたものでシェカール・カプールが監督、ヒース・レジャーが主演で、新たな視点で描いたのだそうです。(他の映画と比較して いないのでわからないのですが)
 2時間ちょっとの長さですが、兵役拒否、砂漠放浪、戦闘、収容所、帰国などかなりいろいろなエピソードが含まれ時間以上のボリュームを感じます。映像的 にも砂漠の大自然とその空間を用いたスケール の大きい戦闘シーンは圧巻です。しかし、この映画は戦闘シーンよりも主人公の心情を中心に描いたヒューマンドラマといったほうがいいものです。
 ストーリーはイギリスの歩兵師団のエリート士官である主人公(ハリー)がアフリカ植民地での部族叛乱鎮圧のためアフリカへ派遣されるに当たり、戦争に疑 問を感じて除隊するが、戦友や妻からも「臆病者」扱い=白い羽と呼ばれてしまうことに始まる。決して臆病ではないことと友情を証明するためハリーは単身ア フリカに乗り込み、数々の試練を乗り越えていく。負傷した友人を助け、さらに捕虜となったハリーは脱出を図り本国へ戻るが。。。
 まだ、小銃と大砲くらいしかないこの時代の戦闘は最も悲惨だ。イギリス軍伝統の方形陣で戦う人間の壁はとても恐ろしい。
 また、主人公ハリーの友情と愛の価値観は一種の武士道にも通じるものがあると感じた。イギリス人の精神と言うよりは、兵隊の規律に近いとも言える。そう いう面ではあまり多くを語らず、行動で示していく当たりは日本人的感覚で十分に理解できる。まとまりもよく、なかなかの秀作と評価します。
 ついでに、妻エスネ役のケイト・ハドソンは美人というか、小悪魔的な魅力のある女優さんですね。さすが2世女優だけありますね。ここも見所。
(2004/03/25)

興奮度★★★★
沈痛度★★★★★
爽快度★★
感涙度★★★★

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