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かぽんの戦争映画
一方的評論
 
「ラストサムライ 評価★★★★ 武士道のこころを思い起こ させてくれる映画 
THE LAST SAMURAI
2003 アメリカ 監督:エドワード・ズウィック
出演:トム・ クルーズ、渡辺謙、真田広之、小雪ほか  
154分 カラー

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 明治維新直後の日本を舞台に、アメリカの軍事力を利用しようとする急進派と、天皇に忠誠を掲げる保守派の争いに、アメリカ軍人が巻き込まれ、次第に日本 武士の心に惹かれていく姿を描いたヒューマンドラマ。トム・クルーズが主演し、渡辺謙をはじめ多くの日本人役者が演じる、いわば日米合作のような作品と なっている。
 本作はハリウッド映画でありながら、微妙な精神性を描くという日本映画の聖域に立ち入ったかのような印象を得るが、やはりハリウッド的なヒーロー型ス トーリーの傾向は強く、精神的描写という点ではやはり物質的描写の方が強いなという感じも残る。ただ、こうした中間的な映画がハリウッドで製作されたこと は斬新だ。

 何と言っても本作の目玉は、「武士道」の精神、侍の心を取り上げた冒険であり、果たしてアメリカ人に理 解できるだろうかという興味がある。さらに、主役はアメリカ軍大尉役のトム・クルーズだが、脇役として反乱軍武 将勝元に渡辺謙、真田広之などそうそうたる役者を揃えており、彼らが立ち回りや時代背景などにも意見を述べたということだから、日本人的に違和感は少ない のが頷ける。もちろん、登場人物や設定はフィクションなので、それに難癖を付けることもできるのだが、個人的には問題ないと感じた。また背景映像の山村 (ニュージーラン ドで撮影)がおかしいという意見もあるようだが、実際あんなもんじゃないかな。山奥に寺があるなんておかしいというコメントもあったが、密教や禅宗って 山岳寺院だわな。なので、外国人に誤解を与えるほどの間違いはないと言える。

 美しい日本の山村、壮大なスケールの映像。そして、両軍が対峙し、入り乱れての白兵戦。映画を見ていて、何だか南北戦争を扱った「グローリー」に似てい るなと思ったが、何のことはない同じ監督なのだね(汗)。それだけ、映像的には見応えがあると感じた。
 武士の立ち回りは、渡辺謙さんや真田さん、福本さんの名演技で十分なのだが、残念なのはきれいすぎること。もっと泥臭い立ち回りの方がリアルかなと思っ た。ハリウッド的には泥臭さは必要ないということか。
 侍の心は、全編を通して良く描かれていると思った。武士道とは、本来もっとひねくれた厭世的なものだと思うのだが、そこは良いところや綺麗なところだけ 切り取ったという感じ。本当の葉隠れの精神を描いちゃったら、もっと暗く幻想的なものになったろうし、テンポが必要なアメリカ映画なので、それはそれでい いと思う。映画として理解できなきゃ成り立たないからね。日本人としても、この良い所だけアピールできれば気分がいいことだし(笑)。

 さて、この映画で私が涙したシーンは、ラストで帝国陸軍の中尉以下兵士が自刃した勝元に土下座するシーン。このシーンは日本人でも賛否両論だが、否定派 の中には土下座の意味を誤解している風もある。あの土下座を謝罪の「すみませんでした」と解釈するようだが、どう考えても「武士の名誉」と「殿」に対する 敬意の土下座であろう。何だかすでに侍の心を忘れた日本人も多いのだなと思う。終戦時の皇居前の集団土下座だってそんなに遠い記憶ではないと思うのだが。
 内容で余計だと感じたのは、たか(小雪)がトム・クルーズに甲冑を付けてやり、ついでにキスするシーンと、一番ラストでトム・クルーズが山村に回帰する シーン。このあたりがハリウッド的なのであって、ラストのは特にトムが侍の精神を宿していくというシチュエーションに逆行するような気がする。

 まあ、さすがハリウッド映画だ。映像的にも、音楽的にもすっかり引き込まれたことは確かだ。内容的にも日本人の心に触れた良作だったし、ひどい欠点らし いものは見あたらない。ところで、この映画何遍見ても主役は渡辺謙だなあと思う(笑)。

興奮度★★★★
沈痛度★★★★★
爽快度★★★
感涙度★★★★

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(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)
 明治維新直後の日本は列強に対抗するべく近代国家造りに邁進する。政府の大村は軍事 面での発展のためアメリカ軍大佐と大尉、軍曹を招聘する。政府に反抗 する武将勝元は天皇に忠誠を誓っているが、天皇は大村に良いようにいいくるめられており、ついに大村の策略により反乱軍扱いとなってしまう。トム・クルー ズ演ずるオールグレン大尉は、初期の戦闘で勝元側に捕らえられてしまうが、持ち前の探求心と侍への興味で次第に勝元達に惹かれていく。一度は捕虜から解放 されるが、大尉は勝元と共に「名誉」のため戦うことを決意する。そして、日本帝国陸軍の総攻撃が始まる・・・・

  (2004/05/17 2009/1/23修正)