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戦争映画の一方的評論
 
「デッドライン 報復の導火線 評価★★☆ フィリピン反政府軍に捕らえられた捕虜救出
THE HUNT FOR EAGLE ONE
2005 アメリカ  監督:ブライアン・クライド
出演者:マーク・ダカスコス、テレサ・ランドル、ルトガー・ハウアー
ほ か
88分 カラー 

 
 アメリカのオリジナル系ビデオ作品で、タイトルからして明らかにB級色の匂いがプンプンなわけだが、舞台はアメリカ軍の駐留するフィリピンというレア 作。フィリピン反政府軍とテロ組織AKDに捕らえられたアメリカ軍女性士官を、アメリカ軍海兵隊とフィリピン政府連合軍が攻撃し救出するという設定。フィ リピン情勢についてはあまり詳しくないのだが、実際には米軍海兵隊はこれほど大がかりにテロ掃討に参加しているのだろうか。本作ではテロ組織としてAKD の名が出てくるが、何なのだコレは。
アルカイダ系アブサヤフをイメージしているのだとは思うが、やっぱりアル(A)カイ(K)ダ(D)の略か(爆)。反政府勢力とはフィリピン最大のイスラム 反政府勢力、モロ・イスラム解放戦線(MILF)のことだろう。最近のアメリカはMILFとは懐柔策に出ているためか、本作で描かれるMILFは比較的好 意的。それに対しAKDは残忍に描かれ、首切りや拉致者のビデオレター作成など、お決まりの手法が描かれている。
 戦闘シーンは頑張っている所と、チープな所が混在している。小銃、機関銃での銃撃戦シーンやライフル狙撃のシーンはなかなかリアル。撃てば当たるという 単純なものではない所は好感。しかし、砲弾の弾着や手榴弾シーン、いわゆる火薬使用シーンはかなりチープ。また、海兵隊の行軍や建物制圧シーンは見応えが あるが、逆に反政府勢力の兵が安直な動きをしていてせっかくのリアル感は半減。使えるエキストラに限界があったのか・・・。
 映像はブラック・ホーク・ダウンに代表される臨場感を強調した手法を取っている。ハンディカメラを多用し、兵士の動きと銃撃や砲弾に振動する映像は確か にリアルではあるが、本作のそれは余りに揺れすぎていて明らかにやりすぎ。視聴者の視点がめまぐるしく変わってしまうので、逆に臨場感を失う結果に。ま た、(多分)コマ落としを用いたフラッシュ的映像や、色の彩度を落とした映像は、ドキュメント性を高める意味で近年の戦争映画にはよく見られるが、本作に も多用されている。決して悪い出来ではないし、狙撃シーンなどには効果的に用いられているのだが、いかんせんストーリーに工夫が足りなかったのが残念。
 ロケはフィリピンだけあって、環境的にはそこそこリアル感がある。ただ、ミンダナオ島舞台ならもう少しジャングル戦をきちんと描いたら良かったと思う。
 登場する兵器としては、SH−3シーキングが2機とUH−1ヒューイが数機出てくるのみ。陸上では装甲輸送車とトラックに牽引される重砲が少し見える程度。軍の協力はあまり得られていないようだ。ちなみにトラックはISUZU。
 気になるのは軍装で、海兵隊の迷彩服の迷彩パターンがアメリカ軍のものでは無いような気がする。フィリピン軍のものは良く知らないのだが、米軍よりも細 かくて色が濃い。従って本作では軍装からアメリカ海兵隊とフィリピン政府軍の区別がつかないのだ。顔立ちと場の雰囲気から判断せざるを得ないのだが、実は 最期まで海兵隊員なのかフィリピン政府軍なのかわからない人物も・・・。加えて、ストーリー上で軍事的背景や作戦マップが提示されないので、どこで何が起 こっていて、今何の目的でどこに向かっているのかという肝要なことがわかりずらい。固有名詞は出てくるが、それが海兵隊なのか、どういう部隊の所属なのか わからないことにはストーリーに入りずらいのだ。
 全体に思ったよりもチープではなく、戦闘シーンに関して言えば、それなりに頑張っているという評価。あとは、ストーリーにきちんと起承転結があって盛り 上がりのシーンがきちんと設定されてさえいれば結構高評価になったかもしれない。著名な役者や軍の協力、莫大な資金投入なしでもいい映画は作れるというこ とを証明するためにも、もう一踏ん張り頑張って欲しい。続編のデッド・ライン2爆炎の彼方の出来にも期待だ。

興奮度★★★☆
沈痛度★★

爽快度★★★
感涙度★

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(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

 フィリピンのミンダナオ島で反政府勢力とテロ組織AKDが手を結んだとの情報により、フィリピン駐留アメリカ海兵隊とフィリピン政府軍は掃討作戦を開始し、ADKのナンバー2であるアブバカーの捕獲を試みる。
 アメリカ海兵隊員が上陸し、島のAKDは一部の部隊を残して奥地に退却を始める。上空からはアギナルド少佐の部隊が2機のヘリに搭乗して合流すること に。しかし、残留したAKDのスティンガーミサイルに撃墜され、アギナルド少佐と女性パイロットのジェニングス大尉の二人以外は死亡する。救援に向かった 二機のヘリも撃墜され、ジェニングス大尉ら二人はジャングルの中を逃避する。しかし、拳銃以外の武器もなく二人はすぐさまAKDの捕虜となってしまう。
 一方、司令部では米軍のフランク・ルイス将軍とフィリピン政府軍のボンドック将軍が本隊の攻撃計画を練っていた。米兵が捕虜となった事を知り、ルイス将 軍は総攻撃前に救出するよう、ダニエルズ中尉とモンタルボ中尉に命令を出す。ダニエルズ中尉は部下を連れてジェニングス大尉の行方を追う。
 捕らえられたジェニングス大尉は負傷したアギナルド少佐の協力で一旦は逃げ出すが、再び捕まってしまう。AKDのアブバカーは異教徒への復讐としてアギ ナルド少佐を殺害し、ジェニングス大尉をさらに奥地に連れて行く。そこでジェニングス大尉は生物兵器の製造現場を見せられ、アメリカ政府に対してミンダナ オ島から去るようビデオレター作成を強要される。しかし、ジェニングスはそれを拒み厳しい拷問を受ける。
 ジェニングスの後を追うダニエルズ中尉の隊は途中で足止めされているレイズ中尉の隊と合流し、AKDの抵抗部隊を掃討する。ルイス将軍の本部は転進し、 いよいよ総攻撃が近づく。総攻撃の前にジェニングス大尉を救出しろとの命を受け、ダニエルズ中尉の隊はAKDと反政府軍の拠点建物に接近する。連合軍の攻 撃が始まる中、なんとかジェニングス大尉の救出に成功したダニエルズ中尉らは、アブバカーの殺害やジェニングスの証言を元に生物兵器の破壊にも成功。しか し、この作戦で二人の兵士を失うのだった。


(2006/12/02)

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