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戦争映画の一方的評論
 
「ザ・マークスマン」 評価★★ チェチェン原子力施設を爆破せよ
THE MARKSMAN
2005 アメリカ  監督:マーカス・アダムス
出演者:ウェズリー・スナイプス、エマ・サムズ、ウィリアム・ホープ
ほ か
94分 カラー 

 

 チェチェンに巣食うテロリストがアメリカ人科学者を誘拐し、原子力発電施設を占拠。アメリカ陸軍特殊部隊が出動し、テロリストの謀 略を阻止する、というアクション映画。もちろん史実になんか全く関係ないフィクション。アメリカ政府、ロシア政府の思惑が絡むサスペンス的な部分もある が、非リアリティ的な展開なので、アクションだけを楽しむべき作品かな。ハッキリ言って、戦争映画の仲間に入れてあげるべきかどうかのボーダーライン。さ らに、一応クセのある主人公ペインター(ウェズリー・スナイプス)が設定されてはいるが、いわゆる「ランボー系」映画のような強烈なキャラクターではな い。そのあたりも思い入れという観点で、ちょっと微妙。
 上映時間は94分と決して短くはないのだが、かなりテキパキとした展開であっという間にエンディング。それなりに緊張感を持って楽しめたのだが、ストー リー自体はかなり浅めの作りなので期待はできない。ただし、アクションシーンはボチボチの出来で、爆発シーンや銃撃シーンは特筆するほどのものではないが 及第点。それに、アメリカ海軍空母とF−14トムキャットの映像を織り込んでおり、少しは迫力感がある。

 登場する兵器類としては、先に挙げた米空母とF−14トムキャットがあげられるが、トムキャットは「NG」マークのVF-211ファイティングチェック メイツ。ところが、本作のためにわざわざ撮影したのかと思ったが、VF-211がトムキャットでNGを掲げているのは2001年まで。ということは、米軍 の記録映像か、どこか他の映画からの流用ということになりそうだ。映っている空母はよくわからないが、キティホーク級の空母で艦番号が64と推測される。 となるとCV-64コンステレーションということになり、VF-211は1977年から82年にかけてCV-64に載っていたことがあるので、その頃の映 像ということになるかもしれない(映画中では空母オークラ(oakla)とされている)。なお、核施設のピンポイント攻撃 に出かけたトムキャットがロシア機 と空中戦するシーンでは全く別のトムキャットに変わっているし、ロシア機はF-16だったりF-5だったり・・・。んん、どこかで見たと思ったら尾翼マー クが「トップガン」のものと一緒。部分的にトップガンから流用しているようだ。しかも画質落として(涙)。
 このほか、テロ組織の保有する兵器に戦車と装甲車が登場し、戦車は前面に簡易複合装甲を取り付けたソヴィエト製T55AMのようだ。装甲車はBTR- 70かBTR-80装甲車。各1台づつしか登場しないが、撮影場所がルーマニアということなので、旧東側国の兵器というのも納得。このほか、救出に駆けつ ける米軍ヘリにはユーロSA330ピューマで、これもルーマニア軍保有かもしれない。ただ、確か空母を出るときはブラックホークだったような気がするのだ が(笑)。
 おかしいと言えば、米空母の艦長(大佐)が登場するが、彼のかぶっている帽子に「SSN-798」の文字が・・・。それって2019年就役予定の原子力 潜水艦じゃないのか。まあ、別にいいけど。
 あと、米軍特殊部隊も何の組織なのか全く不明。隊長が大尉であるのはわかったが、他は階級なし。F−14に陸軍パイロットが乗っていってしまうのも意味 不明。細かいところのミリタリー的検証はかなり杜撰と言える。

 何だか批判ばかりになってしまったが、良かった点としては音響があげられる。壁や建物をぶっ壊して爆走する戦車のシーンは迫力があるし、地下トンネル内での銃撃戦シーンも靴 音などがなかなかリアル。
 そう言う意味では、細かい事を抜きにしてアクションだけを楽しむならば、まあそれなりに楽しめる。主人公のスナイプスの性格付けがもっと強く出ていれ ば、シリーズものとしてやっていけたかもしれない。
 余談だが、マークスマンとは狙撃手とか仕掛人という意味。本作の場合、航空機によるピンポイント爆撃誘導のための標的を設置する兵士のことを指してい る。 
sa330 f-14 vf-211 t55

興奮度★★★
沈痛度★

爽快度★★★
感涙度★

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(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

 チェチェン共和国カムツェフ村の原子力発電所施設が、イゴール・ゼイザ将軍のテロ組織に占拠され た。ゼイザ将軍はブレジネフ時代の鉄の男で、チェチェンで武器を扱うテロリストだ。占拠された発電所は廃止されていたが、1基は再運転も可能な状態で、現 在ロシア政府の要請で解体のため科学者が派遣されていた。そのうち4名がアメリカ人でうち2名が救援を求めて来たのだ。
 ゼイザ将軍の副官ブリントフが北朝鮮の死の商人ジョン・リー・キムから核実験に失敗した核燃料棒を買い付けたとの情報で、アメリカ軍はゼイザ将軍が核施 設の再運転を計画していると判断し、核施設の破壊とアメリカ人科学者の救出作戦を決断する。
 陸軍特殊部隊のナイシュ大尉、ペインターらに出動が命じられ、ドイツのヴィースバーデン空軍基地からチェチェンに潜入する。ロシア軍のイワノフ大臣は核 燃料棒の輸送阻止に協力を約束するが、どうも裏がありそうだ。
 ペインターに白羽の矢を立てたのはCIA?のアマンダ・ジャックス(女性)で、かつてボスニアで作戦ミスによりペインターの同僚を死に至らしめていた。 ペインターは不快な顔をしながらも命令に従って出動する。
 ペインターらは旧病院に隠れていたアメリカ人科学者モフィットとバレンティア(女性)を救い出し、さらに核施設に潜入する。核施設では残りの科学者が殺 されており、ペインターらは爆撃誘導用のターゲットを設置して脱出する。脱出地点には米軍のヘリが待機しているが、余りに簡単すぎるミッションにペイン ターが疑問を感じる。そのことをナイシュ大尉に伝えた瞬間、バレンティアが特殊隊員を射殺し、ヘリを爆破する。モフィットもバレンティアも命欲しさにゼイ ザ将軍に協力しており、罠だったのだ。ペインターとハーグスだけが逃げる事ができ、ナイシュ大尉らは捕虜となる。ペインターはジャックスに電話をして罠だ と伝え、黒幕が誰かを捜させる。
 調査の結果、核燃料棒の輸送はダミーで、すでに核燃料施設が稼動している事をつきとめる。このまま各施設を爆撃すれば大惨事を引き起こす。クレムリンに 不満を持つイワノフ大臣の策略で、アメリカに核施設の大惨事を起こさせて国際批判を浴びせようと言う計画だったのだ。しかし、すでに空母からは陸軍パイ ロットの乗ったF−14が発進しており、核施設につけたターゲットに向けて進んでいる。
 ペインターはハーグスと協力してナイシュ大尉らを救出し、取り付けたターゲットの停止を試みる。しかし、すでにF−14の誘導ミサイルは発射された。核 施設に潜入したペインターは間一髪の所でターゲットの停止に成功。ミサイルはペインターが不測の事態を予期してつけておいた役場跡の第2のターゲットに向 かって変針し、突入。そこにはザイゼ将軍がおり、爆破される。クレムリンではイワノフ大臣の自殺が報じられるが、黒幕は・・・。


(2007/02/05)

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