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戦争映画の一方的評論
 
「ナチス諜報戦線〜機密奪還〜 評価★ ユダヤ人科学者争奪戦
THE SECOND FRONT
2005 ロシア・アメリカ  監督:ドミトリ・フィクス
出演者:クレイグ・シェイファー、ロン・パールマン、ニコラス・アイアンズ、ラナ・リトヴァク
ほ か
90分 カラー 

 

 DVD買わずにレンタルで借りて良かった。パッケージにはイギリス制作とあったのでちょっと期待したが、中身は見事三流ロシア映 画。シナリオはもちろん、映像、セット、役者ともにチープさ爆裂。最新作にもかかわらず、戦闘シーンやアクションシーンは前代レベル。背景となる歴史設定 も滅茶苦茶だし、フィクションだとしても肝心のストーリーがブツ切れで、編集能力が著しく乏しい。制作陣はロシア人だが、役者は著名アメリカ人やロシア出 身グラマー美女を起用してはいるものの、配役は・・・各役者が個性強すぎで失敗としか思えない。
 本作は新兵器開発の鍵を握るユダヤ人数学者を巡ってドイツ、ソビエト、イギリス、アメリカの諜報機関が争奪戦を繰り広げるという設定だが、冒頭の10分 くらいは雰囲気がよい。伏線と思しきミステリアスな展開はチープさを感じさせず、大作の予感も。しかし、その後のアクションシーンに入ってからは階段を転 げ落ちるようなチープさと段取りの悪さ。米英独露の各諜報部員の特徴や性格付けがほとんどなく、誰でもいいような安易な展開。主人公の科学者と恋人のスパ イ女性の絡みも思ったほど盛り上がらず、いつの間にか主役がアメリカ諜報部員にシフトしていたりする。せめてお色気だけでももっと炸裂してくれれば少しは 救われたのだが(笑)。期待すべきアクションもカメラワークと編集がへたくそなために、ひどく安っぽい。
 制作費は低かったのだろう。登場する航空機は1機。しかもドイツ軍が使っているのにDC−3で(赤十字機を乗っ取ったという設定かな)、映し出されるの は似ても似つかぬソビエト製ベリエフBe-12チャイカ水陸両用機。これって戦前にはないよね。その他の飛行機は全てプロペラだけが映し出されるCG。車 両ではドイツ軍が使用する装甲車が登場し、ソビエト製BTR-40装甲兵員輸送車かな。というのも、撮影はウクライナで行われたことによるようだ。
 おかしいと言えば、ソビエトの諜報機関がKGBを名乗っている。それをいうならNKVDではないのかな。

 まあ、とにかくいい加減さ爆裂の映画で、せめてアクションやお色気だけでも秀逸だったらと思うが、どこを取っても特筆すべき点はない。久しぶりに早く終 われよと思った。戦争映画好きなら是非見て、突っ込み所をもっと探してやって下さい(笑)。
 追記:ネットでIMDbのユーザーコメント読んでいたら、次のような一節があって笑った。
After viewing this movie I feel my IQ has substantially dropped.


 
 Be-12チャイカ                         BTR-40装甲兵員輸送車

興奮度★
沈痛度★

爽快度★
感涙度★

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(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

  ドイツ系ユダヤ人ニコラス・ラウスはアインシュタインの弟子で天才的な数学者。ナチスから逃れてイギリスに亡命していた。ラウスは未来兵器の開発の鍵を握 る数式の完成に近く、2ヶ月前、オッペンハイマー博士からマンハッタン計画への参加を持ちかけられていたが断っていた。そのため、イギリスはもとよりドイ ツ、ソビエト、アメリカの情報機関はこぞってラウスの行方を気にしていた。
 1942年4月16日、イギリス情報局研究所(M15)はラウスの監視を続けており、ソビエトは三流女優の美女オルガ・リャビナをラウスに接近させ、恋 人として情報を探っていた。オルガ・リャビナの父親は元ソビエトのスウェーデン大使で、粛正されて行方不明となっており、その行方情報と引き換えにKGB に協力させられていた。そのKGBはオルガにラウスをキプロスに連れてくるよう指令を出す。
 ラウスはまんまとキプロスに連れて行かれるが、イギリス情報部とアメリカ情報部から派遣されたフランク・ホッソムも監視についていく。万が一、他国に連れ去られた場合、ラウスを消すこととなっていた。ところが、ラウスを拉致していったのはドイツ軍だった。
 キプロスからノルウェーに飛行機で連行されるとの情報を得たソビエトKGBは、飛行機を西ウクライナに強制着陸させてラウスを奪うため、特殊部隊を派遣 する。また、アメリカ情報部員のフランクはオルガと協力体制を取ることとし、飛行機に隠れて乗り込む。オルガは看護婦として搭乗する。
 輸送機はフランクの仕掛けた爆薬で故障し、西ウクライナの飛行場に緊急着陸。ドイツ軍の将軍とラウスたちは近くの民家に移動させられる。KGBのベェク リシェらはドイツ兵の格好に変装して輸送機に近づいて制圧する。そこで、機内に隠れていたフランクと合流し、ともに民家のラウスの奪取に向かう。
 一旦はラウスの救出に成功するが、ラウスが数式のメモを忘れてきたために再び農家に戻り激しい戦闘となる。この戦いでベェクリシェの部下が次々戦死するも、ドイツ軍の将軍らも一網打尽に。
 無事ラウスの救出に成功したが、今度はソビエトとアメリカのどちらの陣地に連れて行くかでもめる。小競り合いの最中でラウスが死亡。これで永遠にラウス と数式が失われたかと思われたが、実はオルガが完成した数式を持っていた。オルガは数式と父親の交換を条件にソビエト大使館と接触するが、大使館前でイギ リス情報部に逮捕される。父親はすでに1980年に殺されていた。


(2006/12/02)

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