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かぽんの戦争映画
一方的評論
 
「キングダム・オブ・ソルジャーズ  KGB特殊部隊 評価★★ KGB諜報部員の友情とアクション
OFFICERS: LAST SOLDIERS OF THE EMPIRE/OFITSERY: POSLEDNIE VOINY IMPERII
2006 ロシア 監督:ミュラード・アリエフ
出演者:アレクセイ・マカロフ、アレクサンダー・バルエフ、ヴァシリー・ラノヴォイ ほか
全4巻(98分、101分、98分、99分)
全 8話 カラー 
 
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 ソヴィエト社会主義連邦崩壊前後のソヴィエト諜報組織KGB隊員の活躍を描いた、アクション系ヒューマンドラマ。背景にはベルリンの壁崩壊後、ソヴィエ トという国家が失われていく政治的な描写も描かれてはいるが、どちらかというと二人の若いKGB隊員のアクションぶりがメインとなっている。雰囲気的には 1991年のロシア誕生で解体されてしまった恐怖の秘密組織KGBを偲ぶかのような感じで、厚いベールに包まれたKGBの実態と言うよりは、今はなき KGBを隠れ蓑にヒーローを祭り上げているようにも見える。

 本作はロシアのテレビドラマで全8話で構成されている。一話での完結性は乏しく、次の話に持ち越すにも中途半端な感じのブツ切り状態。しかも、第1話が 1982年で第2話には1988年、そしてあっという間に1991年と時間が凄い勢いでぶっ飛んでいくので、わけがわからなくなってくる。結局全話見ない と 良く分からない、見ても今ひとつなのだが(笑)、帯ドラマとしてはいかがかなという程度の出来。二人の若いKGB士官エゴールとサーシャがアフガニスタン 派遣、鉄道ミサイル乗っ取りミッション、アフリカ軍事指導派遣、武器密輸摘発ミッションをクリアしていくのだが、何だか歯が浮くような人物設定に馴染めな い。ロシア映画の特徴と言えばそれまでだが、エゴールは将軍の父親を持つエリートで良いところのお坊ちゃん風なのに対し、サーシャは田舎の貧しい出の好青 年というベタな設定。それに加え女子医学生ジェーニャの取り合いをするという何とも安直な展開は悲しくなってくる。しかも、エゴールは筋骨隆々と言えども ちょっと太めのデブマッチョで、これがKGBか?と言いたくなる。
 まあ、随所に笑い所も盛り込まれているので、爽やかに二人の掛け合いを楽しんで見ればいいのかもしれない。あんまりロシアの政治的背景やKGBという言 葉に囚われることなく、単純にアクションと友情ものだと思えばいいのだろう。 

 内容的にはあまりパッとしないのだが、テレビドラマにしては兵器類がそこそこ出てくる。航空機ではSu−27戦闘機、アントノフAn-24輸送機、ヘリ ではミルMi−24ハインド、Mi−8ヒップ、UH-1イロコイが登場する。特に2機のヘリは随所に登場するので見応えがある。地上兵器ではT-72戦車 やBTR-80 装甲兵員輸送車の姿がある。

 全体に出来がよいとは言えないレベルで、KGBらしさはほとんど感じることができなかった。描かれるミッションもKGBならではといった風でもないし、 秘密性、スパイ性といったドキドキ感はないに等しい。主人公らも今ひとつで感情移入しずらいし、第二弾はないだろうなと思わせるB級テレビドラマなので あった。

興奮度★★
沈痛度★★

爽快度★★
感涙度★

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(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

(第1話)1982年のソヴィエト、クビンカ飛行場。ソヴィエトKGB諜報部 隊の隊長イワンらはパキスタンに潜入し、トラックに積み込まれた放射性物質の奪還作戦を成功させる。
 1985年モスクワ郊外。ソヴィエト軍オソルギン将軍の息子エゴール・オソルギン中尉はモスクワ軍事通訳大学を卒業し、父から車をプレゼントされる。エ ゴールは伯父のイワンが隊長を務めるKGB諜報部隊への入隊を希望し、オソルギン将軍はイワンに息子を託す。脳天気で坊ちゃん育ちのエゴールは伯父の所を 訪問するが、伯父は部下となったエゴールに厳しく接する。エゴールとペアを組むのは海辺で争いをしたことがある田舎育ちのサーシャだった。どちらかが脱落 すると連帯して除隊となる運命だ。
 最初は反目し合う二人だったが、格闘訓練教官パドシビャキンのもとでメキメキと力を付け、連帯感と友情が生まれてくる。イワン隊長は二人にコードネーム を付け、サーシャはシュラケン、エゴールはスタヴルと名付けられる。
 1988年、大尉になった二人はイワンと共にアフガニスタンのパンシール渓谷に派遣される。そこでは空挺作戦が失敗し現地司令官のミハイルが戦死してい た。エゴールは狙撃兵と遭遇し、最後は射殺するもなかなか銃を撃つことが出来なかった。キャンプに戻るとそこに若い女性看護兵ジェーニャがいた。二人はす ぐさま恋に落ちるが、ジェーニャと軍医がゲリラに拉致されてしまう。サーシャとエゴールは勝手に救出に向かい、ジェーニャを救い出す。ジェーニャは医大に 行くために軍隊に入隊したのだという。
(第2話)1988年モスクワ。帰還した二人は勝手な作戦実行のため、処分を受けることに。イワン隊長は前途ある二人の引き渡しを拒み、代わりに機密事項 警備のテストのために、ソヴィエトの鉄道戦闘ミサイル複合体奪取の特殊任務を与える。「アルアレ」のコードネームの鉄道ミサイルはセルプホフ駅に1回だけ 顔を出すという情報のもと、14日間で見つけ出さなければならないのだ。二人はセルプホフ駅の警備隊長ペトレンコ中佐に接近する。エゴールは退役軍人のふ りをしてペトレンコ中佐に取り入り、サーシャは構内労働者としてスパイのふりをする。ペトレンコ中佐はサーシャをスパイとして捕まえるが、エゴールがその 脱出を手引きする。
(第3話)ペトレンコ中佐の素振りからアルアレが来たと知った二人は列車を強奪。ソヴィエト高官の見守る中、見事アルアレの奪還に成功する。 
 ジェーニャが現地任務を終えて戻ってくる。医大に受かったジェーニャは3人で遊ぶが、エゴールが抜け駆けしてジェーニャと出来てしまう。さらにエゴール は昔の彼女と一緒にいるところを目撃され、ジェーニャは傷つく。サーシャは怒り、訓練で殴り合いををし、ジェーニャにプロポーズする。この事態にイワンは 二人をアフリカのサンティラナ共和国に軍事教官として派遣する。3年間の任期であり、二人はジェーニャに待っていてくれと告げて赴任する。
 2年後、シリヤエフ大佐のもとで任務についていた二人は、反政府組織に拉致されたソヴィエト人技師らの奪還作戦を命じられる。サンティラナ共和国のアギ レラ大統領はソヴィエトからの武器供与が中止になっており、作戦実行は微妙な状態だった。
(第4話)
シリャエフ大佐は何かを画策しており、ア ギレラ大統領の弟である国防相アギレラ将軍がクーデターを目論んでいるとの情報を大統領に流す。二人はアギレラ将軍によって騙されて連れてこられたソヴィ エト人ダンサーらを発見し、奪還して本国に戻す。その際にサソリのキーホルダーをジェーニャに渡すよう託す。二人はゲリラの襲撃に成功し人質一人が死亡し たものの見事にミッションを成功させる。だが、アギレラ将軍は女を奪われたことで激怒し、二人に謝罪を要求してくる。
 一方、ソヴィエトではペレストロイカが勃発し、共産党政権奪還のため非常事態委員会が発足する。オソルギン将軍も陸軍クーデターのために参加を呼びかけ られるが拒否する。
(第5話)中佐に諭されて将軍に謝罪に行った二人だが、サーシャは足を撃たれて負傷してしまう。そのアギレラ将軍は兄の大統領によって逮捕され事なきを得 る。そしてシリヤエフ大佐は次なる任務を二人に与える。味方の軍事キャンプに潜入し地雷を仕掛けて警備状況を検証するというものだ。だが、実は本国では
シリヤエフ中佐らの一派が軍事物資横流しをしているとの情報があり、中佐の監 視を始めていた。中佐とつながっている高官らは中佐にその情報を流し、中佐は証拠隠滅を目論んでいたのだ。そしてイワン隊長を襲撃し拉致する。
 また、クーデターに参加しなかったオソルギン将軍は心臓発作を起こし死去する。
 何も知らない二人は基地に潜入して地雷を仕掛ける。だが、起爆させていないにもかかわらず地雷は大爆発を起こし、武器庫が大炎上する。なんとか脱出した 二人だったが、帰路途中で反政府共産党ゲリラのマブトによって銃撃され、エゴールがヘリから落下してしまう。
(第6話)武器を得たマブトは航空機で官邸に爆弾を落とす。シリャエフ大佐は逃亡し、負傷したサーシャはエゴールを捜索しようとするが死亡したと知らさ れ、帰国する。ジェーニャはオソルギン将軍の死とエゴールの死を知り落胆する。
 サーシャは軍参謀本部情報総局で取り調べを受ける。情報総局こそがシリャエフ大佐とつながっており武器密輸の巣窟だったのだ。サーシャは何か秘密を知っ ていないか執拗な取り調べが続く。一方、エゴールは生きており、アメリカ軍の警察収容所基地に収容される。
(第7話)サーシャは向精神薬を投与され、精神崩壊する。危ういところでイワンが救出に成功する。
 エゴールは収容所長ヒットナーのもとで収容されているが、他の囚人バッファローとの決闘で勝利する。だが、根に持ったバッファローがナイフで襲撃し、反 撃して殺してしまう。収容所の掟で処刑される運命のエゴールだったが、ポーランド人ドレンコフスキとヒットナーの策略で人身売買されて収容所を脱出でき る。エゴールを買ったのは西アフリカベニンのジャック・ケイトという人物で、武器売買の民間人だった。敵対する分離派に武器を売買するゲンリヒ・マイヤー の暗殺を依頼する。そのマイヤーとはあのシリャエフ大佐だった。
 一方、解放されたサーシャは諜報部隊も解散したため退職し、田舎の林業に従事する。ジェーニャはすぐにでも結婚したがり、サーシャのもとにやってくる。
(第8話)エゴールはシリャエフの情報を本国に報告するため帰国しようとするが、シリャエフが雇ったヒットマンのムコタンバに間違って撃たれて負傷する。 1年後、ようやくエゴールは帰国し、コーチやイワンと再会する。すでに身ごもっているジェーニャとサーシャとも再会するが、生活の安定を求めるジェーニャ はサーシャを受け入れられない。イワンはすでに民間人の二人に10万ドルづつの報酬を用意し、シリャエフ逮捕の依頼をする。はじめは断っていたサーシャだ が、最後の任務だとジェーニャを説得し、ミッションに参加することに。
 ベニンに渡った二人はシリャエフのパーティに潜入。商人ストロイエンに化けたエゴールはシリャエフと面会する。そして別に潜入したサーシャとともにシ リャエフを拘束し、船でマルタに向かうのだった。

(2009/04/27)